ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間4月11日、本拠地でのワシントン・ナショナルズ戦に先発登板した。今季3度目のマウンドとなったこの日、7回を投げ1安打無失点6奪三振と好投し、その後もリリーフ陣も得点を許さず、2対0でエンゼルスが勝利。大谷は今季2勝目を手にした。

　この日の投球も含め、今シーズンの3度の登板で失点は僅かに1、防御率0.47という驚異の数字を記録している。
  　ここまで快投を続ける大谷の強力な武器として伝えられているのが、変化球の「スイーパー」だ。通常のスライダーよりも大きな曲がり幅で変化し、さらに球速も伴うことで打者にとって脅威となり、今季のMLBでも大きな話題を呼ぶこととなった。

　特に大谷が投じるスイーパーは効果的であるとして、『MLB.com』でも現地時間4月11日、特集記事の中でその特徴などを紹介している。

　その中で「オオタニは誰よりも多くのスイーパーを投げている。昨シーズン開始以来1000球を超え、これほど多くのスイーパーを投げる投手は彼だけだ」と主張しており、「彼は誰よりも価値のあるスイーパーを投げる」とその威力を評している。

　その上で「オオタニは今シーズン、平均18インチの水平での変化をスイーパーで実現している。そして、ホームプレートの幅はわずか17インチであることを忘れないように」とボールの軌道を説明。さらに「オオタニのスイーパーの動きは、昨シーズン（すでに大きく動いていたとき）より４インチも大きい」と記している他、他のMLBの投手が投げるスイーパーよりもさらに変化幅が大きいと指摘。

　また球速についても触れており「オオタニのスイーパーは84～85マイル前後で、それを80マイル台後半まで上げることができる。リーグ平均のスイーパーの球速は81-82マイルの範囲となっている」と他者の同球種との違いを強調した。

　同メディアでは「メジャーリーグでも投げる投手が急増する中、オオタニの投球はスイーパーを投げるという彼の意志と、スイーパー自体のクオリティによって、一躍注目を浴びた。スイーパーのトレンドの旗手として、これ以上ないほどの存在感を放っている」として、二刀流スターを褒め称えている。

　他にも、WBC決勝、マイク・トラウトを打ち取った最後の１球もスイーパーであったと綴っている今回のトピック。大谷の「魔球」スイーパーは今後もその切れ味を増し、強打者たちを凌駕していくことになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
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