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MLB

回が増せば“被打率0.00”になる驚異。絶賛される今季の「投手・大谷翔平」の異常さ「今のショウヘイは打てない」

THE DIGEST編集部

2023.04.22

投げれば、投げるほど相手打者が打てなくなっていく――。そんな凄みが今季の大谷にはある。(C)Getty Images

投げれば、投げるほど相手打者が打てなくなっていく――。そんな凄みが今季の大谷にはある。(C)Getty Images

 今季の「投手・大谷」は天井知らずで飛躍を続けている。

 現地4月21日に行なわれたカンザスシティ・ロイヤルズ戦に大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は「2番・指名打者兼投手」で登板。前回登板のボストン・レッドソックス戦から中3日で迎えた今季5度目の先発機会で、7回(102球)を投げて、被安打2、11奪三振、2四球、無失点の好投し、今季3勝目を挙げた。

 全くと言っていいほど相手打線を寄せ付けなかった。初回を三者連続三振で駆け出した大谷は、その後も危なげない投球を持続。中盤以降は「疲労が出たかなと思う」と振り返ったものの、ラストの2イニングには6者連続三振を記録してロイヤルズ打線をねじ伏せた。

 試合後に本人が「まだ全然早い」と語ったように、現時点の結果はレギュラーシーズンの幕開けから5登板目のスモールサンプルに過ぎない。しかし、今季の「投手・大谷」がスキルアップ点は数字が如実に物語る。
 
 3勝をマークしている今季は、防御率0.64に加えて、WHIPは0.82。くわえて被本塁打、奪三振、四球を基に算出した指標で、「防御率よりも投手の実力を表す」とされる指標FIPも2.56と安定している。さらに過去9先発連続で被安打3以下なのは、1901年以降ではジェイコブ・デグロム(10試合連続)と大谷しかいない。

 また、ここまで5試合で大谷の被打率はわずか.092なのだが、1試合における相手打線との対決が3回目以降になると、なんと「.000」(24打数ノーヒット)にまで低下。しかも奪三振数は15も記録しており、文字通り手も足も出ない状態なのだ。

 試合の投球データや癖、さらには配球などのデータや映像が瞬時に手元に手に入るメジャーリーグ。それだけにイニングの深みが増せば増すほど、打者有利にとなり、疲労が蓄積する先発投手は不利になる傾向にある。がしかし、大谷の場合は真逆なのだ。このデータを紹介した米野球専門データ会社『Codify』も「ありえないと思うでしょ? 事実なんだ」と強調。もはや異次元のレベルにある右腕にただただ驚くしかない。

 もちろん、本人が言う通りシーズンは始まったばかりだ。それでも投げるたびにありとあらゆる記録を生み出し、驚異的なスタッツを刻んでいく大谷の姿には、興奮を覚えずにはいられない。エンジェルスのフィル・ネビン監督が「いまのショウヘイは誰にも打てない。対戦しなくて良いことは幸運だと思った」という快投を今季はまだまだ見られそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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