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「捕手が投手に飛び乗って…」カブス左腕が完全試合に迫るも衝撃の珍プレーで潰える 「こんな終わり方なんて信じられない」

THE DIGEST編集部

2023.04.23

完全試合まであと6人と迫ったスマイリーにまさかの展開が…。(C) Getty Images

 パーフェクトゲームが衝撃的な珍プレーで途絶えた。

 現地4月21日、シカゴ・カブスの左腕ドリュー・スマイリーが本拠地リグリー・フィールドでのロサンゼルス・ドジャース戦に先発登板し、8回途中までパーフェクトピッチングを続ける快投を見せた。惜しくも記録達成とはならなかったものの、7回2/3を投げ、被安打1、10奪三振、無失点でチームを13-0の完勝に導いている。
 
 ドジャース打線を相手に、立ち上がりから三振と凡打の山を築いた。決め球のナックルカーブとシンカーを武器に、まったく付け入る隙を与えなかった。それに応えるように味方も6回までに大量13得点を奪い、あとはスマイリーの完全試合が達成なるかにスタジアムの目が注がれた。

 そして迎えた8回、スマイリーは先頭のデビッド・ペラルタを打席に迎えると、2球目のナックルカーブを振らせる。打球は三塁線に転がったボテボテの内野ゴロとなったが、ボールを追ったスマイリーと捕手のヤン・ゴメスが交錯。避けようとしたゴメスがスマイリーに乗りかかり、そのまま押しつぶしてしまう形となってしまった。ここで大記録の可能性は潰えることに。

 現地メディアもスマイリーの好投を称えつつ、完全試合を途絶えさせた非常に珍しいプレーに着目している。MLB公式サイト『MLB.com』では、ジョーダン・バスティアン記者がこの模様を詳報。一連のプレーを描写しつつ、試合後にアメフトのヘルメットをかぶって取材対応をしたゴメスの言葉を紹介し、「彼(スマイリー)が私より早くボールを手に入れた。私はジャンプして避けようとしていたが間に合わなかった。そして、私は彼に飛び乗って、最終的にはクールな写真になった」と語ったと伝えている。

 一方、地元シカゴ・メディアの『BLEACHER NATION』はマイケル・セラミ記者が『こんな終わり方だなんて信じられない』と題したレポートを掲載。ペラルタに最初のヒットを許すまでに、「スマイリーは7イニングを通じて文字通り完璧だった」と称賛しつつ、記録が途絶えた場面については「ヤン・ゴメスとドリュー・スマイリーの双方が全力を尽くしたが、残念ながら、それは問題の一部となった」と報じ、「残念だ。スマイリーは続く2人の打者をアウトにし(降板)、リグリー・フィールドの観衆からスタンディング・オベーションを浴びた。なんというパフォーマンス。しかし、なんと残念なことだ」と記録達成とならなかったことを悔やんだ。

 33歳のベテラン左腕が魅せたハイパフォーマンス。完全投球は衝撃的なプレーで途絶えたが、ファンの記憶に残るピッチングとなったことは間違いないだろう。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】まるでアメフト!? 完全試合が途絶えた衝撃シーン

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