29歳の日本人ルーキーは、球界最高峰の舞台で前途多難なスタートを切った。今季からオークランド・アスレティックスでプレーする藤浪晋太郎だ。
【動画】元巨人助っ人に睨みつけられる。球場が騒然とした藤浪の死球シーン
開幕から自身3連敗で迎えた現地4月22日のテキサス・レンジャーズ戦のマウンドも藤浪は苦しんだ。2点の先取点をもらって上がった初回のマウンドで、相手4番アドリス・ガルシアに同点2ランを打たれて早々に失点すると、その後も課題の制球が定まらず……。結局、2回1/3(72球)を投げて、被安打7、4四死球、2暴投、8失点で降板。ふたたびの大乱調で先発の役割を担えなかった。
前回登板のニューヨーク・メッツ戦(現地15日)では6回を3失点とまずまずの投球内容を披露。黒星こそ喫したが、メジャー初のクオリティスタートを達成して、マーク・コッツェイ監督からも「この投球ができるなら、とても良い投手になれると思う」と太鼓判を押されていた。
復調の兆しが見えていただけに、過去2登板に逆戻りしてしまうような投球は勿体ないというほかないない。
もっとも、いまはアスレティックス自体が芳しくない。とりわけ投手陣の弱体化は顕著で、開幕21戦での得失点数「-100」は20世紀以降ではメジャー史上ワーストの数字であり、歴史的な不調にあると言っていい。そんな最悪のチーム状況が藤浪に何らかの影響をもたらしている可能性は少なからずあるだろう。
しかし、今年1月にポスティングで1年325万ドル(約4億2000万円)の契約を締結。貴重な新戦力として招かれていた藤浪に対する現地の期待が大きかったのは想像に難くない。ゆえにアスレティックスの地元メディアは早くも辛辣な評価を下す。
米紙『The Mercury News』が「フジナミはメジャーデビュー戦と同じような酷い内容に戻った。彼の評価はふたたび揺らいでいる」と指摘。そしてMLB公式サイトのアスレティックス番を務めるドリュー・デイビソン氏は「フジナミの投球について多くを語る必要はない。本人が『今日は最悪だった』と言っている」と嘆いた。
SNS上でも、苦闘を余儀なくされている藤浪については、日米の野球ファンの間で、あらゆる論調が唱えられた。そのなかで多く目についたのは「中継ぎへの再転向」の可能性だ。一軍と二軍を行き来していた阪神時代にも彼はリリーバーとして投げた経験があるが、ここ数年は先発としての挑戦に専念していた。
では、アスレティックスが配置転換に踏み切る可能性はどれほどあるのか。藤浪の現状について「自信のある速球を投げさせることと、ストライクを取る能力を磨かせる。それに取り組んでいくつもりだ」とレンジャーズ戦後に語ったコッツェイ監督は、興味深いコメントを残している。
「コーチと一緒になって我々から良くなるようにアプローチを続けていく。それでうまくいけば、フジにとっても状況は好転するはずだ。配置を変えるか? もちろん検討する可能性はあって、全てがテーブルの上にある。評価をして答えを出すが、今夜中に答えを出すことはないというのは間違いない」
このレンジャーズ戦でも101マイル(約162.5キロ)の4シームで見逃し三振を奪ってもいた藤浪。コッツェイ監督の言う「自信」さえ身につけば、やはりメジャーでもトップクラスのパワーアームなのは言うまでない。とはいえ、長期戦であるメジャーの中継ぎは容易にこなせるものではないのも事実。はたして、そこをアスレティックス首脳陣はどう評価し、判断を下すのか。本人のパフォーマンスを含めて興味深く見守りたいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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開幕から自身3連敗で迎えた現地4月22日のテキサス・レンジャーズ戦のマウンドも藤浪は苦しんだ。2点の先取点をもらって上がった初回のマウンドで、相手4番アドリス・ガルシアに同点2ランを打たれて早々に失点すると、その後も課題の制球が定まらず……。結局、2回1/3(72球)を投げて、被安打7、4四死球、2暴投、8失点で降板。ふたたびの大乱調で先発の役割を担えなかった。
前回登板のニューヨーク・メッツ戦(現地15日)では6回を3失点とまずまずの投球内容を披露。黒星こそ喫したが、メジャー初のクオリティスタートを達成して、マーク・コッツェイ監督からも「この投球ができるなら、とても良い投手になれると思う」と太鼓判を押されていた。
復調の兆しが見えていただけに、過去2登板に逆戻りしてしまうような投球は勿体ないというほかないない。
もっとも、いまはアスレティックス自体が芳しくない。とりわけ投手陣の弱体化は顕著で、開幕21戦での得失点数「-100」は20世紀以降ではメジャー史上ワーストの数字であり、歴史的な不調にあると言っていい。そんな最悪のチーム状況が藤浪に何らかの影響をもたらしている可能性は少なからずあるだろう。
しかし、今年1月にポスティングで1年325万ドル(約4億2000万円)の契約を締結。貴重な新戦力として招かれていた藤浪に対する現地の期待が大きかったのは想像に難くない。ゆえにアスレティックスの地元メディアは早くも辛辣な評価を下す。
米紙『The Mercury News』が「フジナミはメジャーデビュー戦と同じような酷い内容に戻った。彼の評価はふたたび揺らいでいる」と指摘。そしてMLB公式サイトのアスレティックス番を務めるドリュー・デイビソン氏は「フジナミの投球について多くを語る必要はない。本人が『今日は最悪だった』と言っている」と嘆いた。
SNS上でも、苦闘を余儀なくされている藤浪については、日米の野球ファンの間で、あらゆる論調が唱えられた。そのなかで多く目についたのは「中継ぎへの再転向」の可能性だ。一軍と二軍を行き来していた阪神時代にも彼はリリーバーとして投げた経験があるが、ここ数年は先発としての挑戦に専念していた。
では、アスレティックスが配置転換に踏み切る可能性はどれほどあるのか。藤浪の現状について「自信のある速球を投げさせることと、ストライクを取る能力を磨かせる。それに取り組んでいくつもりだ」とレンジャーズ戦後に語ったコッツェイ監督は、興味深いコメントを残している。
「コーチと一緒になって我々から良くなるようにアプローチを続けていく。それでうまくいけば、フジにとっても状況は好転するはずだ。配置を変えるか? もちろん検討する可能性はあって、全てがテーブルの上にある。評価をして答えを出すが、今夜中に答えを出すことはないというのは間違いない」
このレンジャーズ戦でも101マイル(約162.5キロ)の4シームで見逃し三振を奪ってもいた藤浪。コッツェイ監督の言う「自信」さえ身につけば、やはりメジャーでもトップクラスのパワーアームなのは言うまでない。とはいえ、長期戦であるメジャーの中継ぎは容易にこなせるものではないのも事実。はたして、そこをアスレティックス首脳陣はどう評価し、判断を下すのか。本人のパフォーマンスを含めて興味深く見守りたいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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