開幕から意外な快進撃を続けるパイレーツに、新たな朗報が舞い込んだ。チームの中心選手である外野手のブライアン・レイノルズと8年総額1億675万ドル、日本円にして約143億円の長期契約を交わしたのだ。
2019年にメジャーデビューを果たしたレイノルズは、1年目から新人王投票4位に入る活躍。21年には打率.302、24本塁打、90打点、OPS.912の好成績をマークしてオールスターにも選出された。
だが、パイレーツは長期低迷中に加えて総年俸が常にMLB最底辺の貧乏チームとあって、近年はトレードの噂が絶えなかった。球団は昨オフからレイノルズとの長期契約締結を目指してきたものの、交渉は難航。「ピッツバーグに残ることが最優先事項」と話していたレイノルズ側も、一時は球団の対応に業を煮やしてトレードを要求したこともあった。実際、レイノルズ側は今季開幕を交渉の事実上のデッドラインとしていたため、それまでにまとまらなければ途中放出されるだろう、というのが一般的な見方だった。
パイレーツのボブ・ナッティング・オーナーは球界きっての“ドケチ”として知られ、収入分配で得たカネをチーム強化に使わず、激しい批判を浴びている人物。地元ファンから「頼むから身売りしてくれ」と懇願されるなど、“球界最悪のオーナー”とも呼ばれていた。それだけに、今回のレイノルズ引き留め成功は意外な驚きを持って迎えられた。 総額1億675万ドルとう契約は、現在のMLBの基準からすればそこまで大きな規模ではないが、パイレーツにとっては球団史上最高額。ドケチオーナーの思わぬ大奮発に、ピッツバーグのファン、そしてパイレーツの選手たちは歓喜している。デレク・シェルトン監督は「私がブライアンレイノルズの大ファンだということはみんな知っているだろう」と語った上で、今回の長期契約は「私たちにとってとても大きな意味がある」と主砲の残留を喜んだ。
しかも、今季のパイレーツは開幕から意外な快進撃。7年連続負け越し中で、過去2年はシーズン100敗以上と長期低迷中のチームが現在はナ・リーグ中地区首位に立っている。そこに、一時はトレード確実と思われたスター選手の長期契約のニュースが入ってきたのだから、ピッツバーグ市民にとっては二重の喜びとなった。
今回の契約で、ほんのわずかだがナッティングの株が上がったのも事実。折しも、アスレティックスのオーナー、ジョン・フィッシャーが地元ファンの心情を無視したラスベガス移転で批判を集めている最中。レイノルズの引き留め成功によって、“球界最悪のオーナー”との不名誉な称号は返上できたのかもしれない。
構成●SLUGGER編集部
2019年にメジャーデビューを果たしたレイノルズは、1年目から新人王投票4位に入る活躍。21年には打率.302、24本塁打、90打点、OPS.912の好成績をマークしてオールスターにも選出された。
だが、パイレーツは長期低迷中に加えて総年俸が常にMLB最底辺の貧乏チームとあって、近年はトレードの噂が絶えなかった。球団は昨オフからレイノルズとの長期契約締結を目指してきたものの、交渉は難航。「ピッツバーグに残ることが最優先事項」と話していたレイノルズ側も、一時は球団の対応に業を煮やしてトレードを要求したこともあった。実際、レイノルズ側は今季開幕を交渉の事実上のデッドラインとしていたため、それまでにまとまらなければ途中放出されるだろう、というのが一般的な見方だった。
パイレーツのボブ・ナッティング・オーナーは球界きっての“ドケチ”として知られ、収入分配で得たカネをチーム強化に使わず、激しい批判を浴びている人物。地元ファンから「頼むから身売りしてくれ」と懇願されるなど、“球界最悪のオーナー”とも呼ばれていた。それだけに、今回のレイノルズ引き留め成功は意外な驚きを持って迎えられた。 総額1億675万ドルとう契約は、現在のMLBの基準からすればそこまで大きな規模ではないが、パイレーツにとっては球団史上最高額。ドケチオーナーの思わぬ大奮発に、ピッツバーグのファン、そしてパイレーツの選手たちは歓喜している。デレク・シェルトン監督は「私がブライアンレイノルズの大ファンだということはみんな知っているだろう」と語った上で、今回の長期契約は「私たちにとってとても大きな意味がある」と主砲の残留を喜んだ。
しかも、今季のパイレーツは開幕から意外な快進撃。7年連続負け越し中で、過去2年はシーズン100敗以上と長期低迷中のチームが現在はナ・リーグ中地区首位に立っている。そこに、一時はトレード確実と思われたスター選手の長期契約のニュースが入ってきたのだから、ピッツバーグ市民にとっては二重の喜びとなった。
今回の契約で、ほんのわずかだがナッティングの株が上がったのも事実。折しも、アスレティックスのオーナー、ジョン・フィッシャーが地元ファンの心情を無視したラスベガス移転で批判を集めている最中。レイノルズの引き留め成功によって、“球界最悪のオーナー”との不名誉な称号は返上できたのかもしれない。
構成●SLUGGER編集部