昨年は村上宗隆(ヤクルト)の令和初となる三冠王獲得に沸いたプロ野球。過去10年の日本人ホームラン王を振り返ってみると、村上以外でもセ・リーグでは岡本和真(巨人)、筒香嘉智(DeNA・当時)、山田哲人(ヤクルト)、パ・リーグでは浅村栄斗(楽天)、中村剛也(西武)と高校卒の選手が多く、メジャーで活躍している大谷翔平(エンジェルス)、鈴木誠也(カブス)も高校からプロ入りした選手だ。
大学卒の強打者では山川穂高(西武)や吉田正尚(レッドソックス)などもいるが、高校卒に比べるとやはり数は少ない印象を受ける。
しかしそんな中で今後一大勢力になりそうなのが中央大出身の選手たちだ。牧秀悟(DeNA)がプロ入り2年目の昨年から4番に座り、今年3月に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも2本のホームランを放っている。また現在は二軍で調整となっているものの、ルーキーの森下翔太(阪神)がオープン戦で成績を残してアピールし、また森下と同期の北村恵吾(ヤクルト)もイースタン・リーグでトップとなる6本塁打を放つなどその長打力に対する評価は高い(5月1日終了時点)。
ではなぜ近年中央大から強打者が続けて輩出されているのだろうか。中央大の所属している東都大学野球は全国でもトップのレベルの高さを誇り、力のある選手が多いというのは当然である。固定の6チームで戦っている東京六大学野球とは違い、一部から四部までの入れ替え制であることから"戦国東都"とも呼ばれているが、一方でその仕組みがあることから、小技を多用して手堅い野球をするチームも多く、昨年春に大学日本一に輝いた亜細亜大などはその筆頭と言える。
そんな中で中央大から強打者が出てくる理由のひとつとしては、まず部員数の少なさがあるのではないだろうか。現在一部と二部に所属しているチームでは日本大のように100人を超える大所帯もある中で、中央大は青山学院大の次に少ない部員数となっている。それだけ少ない部員で戦うことの難しさももちろんあるが、少ないからこそメンバーを頻繁に入れ替えるというケースは少なく、実戦で選手を育てられるという部分もあるはずだ。
ちなみにWBCでも活躍した吉田正尚は青山学院大の出身である。そのようなチーム事情もあってか、中央大と青山学院大では下級生の頃から中軸を任されている選手が多い。そして中央大は特に下級生の頃から中軸に育つと認めた選手は、多少の浮き沈みはあっても我慢して起用し続けるというのが伝統になっているのだ。
牧も1年春からレギュラーを獲得しているが、2年春には打率1割台前半の不振に陥っている。それでも打順の降格はありながらも起用され続け、3年以降は安定して長打を放つようになったのだ。牧以上に調子の波が大きかったのが森下で、1年春にいきなりベストナインを受賞してからは4シーズン連続で低迷していたものの、中軸を外されることはほとんどなく、最終的にはドラフト1位の評価を得ている。
また北村もレギュラー獲得は3年春からと遅かったものの、それ以降の4シーズンは不調でも起用され続けた。チームは牧が2年だった2018年の春秋、また昨年春には一部で最下位となり入れ替え戦を戦うなど苦しいシーズンもあったが、何とか二部降格することなく踏みとどまっているというのもこういった起用ができる要因と言えそうだ。
大学卒の強打者では山川穂高(西武)や吉田正尚(レッドソックス)などもいるが、高校卒に比べるとやはり数は少ない印象を受ける。
しかしそんな中で今後一大勢力になりそうなのが中央大出身の選手たちだ。牧秀悟(DeNA)がプロ入り2年目の昨年から4番に座り、今年3月に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも2本のホームランを放っている。また現在は二軍で調整となっているものの、ルーキーの森下翔太(阪神)がオープン戦で成績を残してアピールし、また森下と同期の北村恵吾(ヤクルト)もイースタン・リーグでトップとなる6本塁打を放つなどその長打力に対する評価は高い(5月1日終了時点)。
ではなぜ近年中央大から強打者が続けて輩出されているのだろうか。中央大の所属している東都大学野球は全国でもトップのレベルの高さを誇り、力のある選手が多いというのは当然である。固定の6チームで戦っている東京六大学野球とは違い、一部から四部までの入れ替え制であることから"戦国東都"とも呼ばれているが、一方でその仕組みがあることから、小技を多用して手堅い野球をするチームも多く、昨年春に大学日本一に輝いた亜細亜大などはその筆頭と言える。
そんな中で中央大から強打者が出てくる理由のひとつとしては、まず部員数の少なさがあるのではないだろうか。現在一部と二部に所属しているチームでは日本大のように100人を超える大所帯もある中で、中央大は青山学院大の次に少ない部員数となっている。それだけ少ない部員で戦うことの難しさももちろんあるが、少ないからこそメンバーを頻繁に入れ替えるというケースは少なく、実戦で選手を育てられるという部分もあるはずだ。
ちなみにWBCでも活躍した吉田正尚は青山学院大の出身である。そのようなチーム事情もあってか、中央大と青山学院大では下級生の頃から中軸を任されている選手が多い。そして中央大は特に下級生の頃から中軸に育つと認めた選手は、多少の浮き沈みはあっても我慢して起用し続けるというのが伝統になっているのだ。
牧も1年春からレギュラーを獲得しているが、2年春には打率1割台前半の不振に陥っている。それでも打順の降格はありながらも起用され続け、3年以降は安定して長打を放つようになったのだ。牧以上に調子の波が大きかったのが森下で、1年春にいきなりベストナインを受賞してからは4シーズン連続で低迷していたものの、中軸を外されることはほとんどなく、最終的にはドラフト1位の評価を得ている。
また北村もレギュラー獲得は3年春からと遅かったものの、それ以降の4シーズンは不調でも起用され続けた。チームは牧が2年だった2018年の春秋、また昨年春には一部で最下位となり入れ替え戦を戦うなど苦しいシーズンもあったが、何とか二部降格することなく踏みとどまっているというのもこういった起用ができる要因と言えそうだ。