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プロ野球

【セ6球団開幕1ヵ月通信簿】首位DeNA、得失点差1位の阪神はA評価。中日は記録的な貧打に泣く…<SLUGGER>

藤原彬

2023.05.02

首位DeNAの快進撃に大きく貢献している宮崎。.444という驚異的な打率をマークしている。写真:産経新聞社

首位DeNAの快進撃に大きく貢献している宮崎。.444という驚異的な打率をマークしている。写真:産経新聞社

 2023年のプロ野球も開幕から1ヵ月以上が経過。そこで、セ・リーグ6球団の3・4月をA~Dの4段階で採点しながら振り返ってみよう。
※データ提供:DELTA

■DeNA
16勝7敗 勝率.696(1位)得失点差+16

開幕4連敗を喫しながらも大きく巻き返し、貯金9を作ってリーグ首位に立つ。1点差試合で5勝1敗と競った展開をものにし、本拠地横浜スタジアムでは9連勝中と滅法強さを発揮した。投手陣は6球団最高の奪三振率7.92と力強く、打線も打率.250やOPS.681がリーグ1位と好調。一軍合流間近の大物助っ人バウアーや二軍復帰を果たしたオースティン次第では、投打ともさらに充実する可能性を秘める。

評価:A

【月間MVP】宮﨑敏郎
開幕から自己最長の15試合連続安打をマーク。打率.444、OPS1.266のバットで打線を勢い付かせ、総合勝利貢献指標WAR2.0もリーグ1位と殊勲の働きだった。

■阪神
13勝10敗 勝率.565(2位)得失点差+19

リーグベストの防御率2.58と強力投手陣は健在で、与四球率2.07と被本塁打率0.46も1位と投球内容も文句なし。野手陣も、昨季はリーグ最多だった失策の数を2番目に少ない9にとどめ、守備指標UZR6.6でも2位と改善傾向にあり、無駄な失点を防いでいる。打線は長打力を欠きながらも、リードオフマンの近本光司を起点にして、リーグ最高出塁率.316を6球団最多の86得点に結び付けた。得失点差19はDeNAを上回り、虎視眈々と首位の座を狙う。

評価:A

【月間MVP】村上頌樹
開幕から25イニング連続で無失点投球を続け、防御率0.00で部門1位に躍り出た。被打率.063に与四球1のみと内容も優秀で、シンデレラボーイの快投は今後も要注目だ。
 
■広島
12勝12敗 勝率.500(3位)得失点差+7

開幕4連敗の後で5連勝を飾り、その後も一進一退を繰り返しながら勝率5割で4月を終えた。新井貴浩新監督のリーダーシップもチームに好影響を与えているようだ。先発陣はリーグ2位の防御率2.75とうまく試合を作っているが、クローザーの栗林良吏が4月29日の巨人戦で初のサヨナラ弾を喫するなど、すでに4敗と精彩を欠く点は気がかり。実績組が奮闘している野手陣は、元気のない若手がいかに突き上げられるかがポイントになりそうだ。

評価:B

【月間MVP】秋山翔吾
4月15日のヤクルト戦でサヨナラ2ランを放つなど、リーグ2位の打率.404で打線を牽引。日本球界復帰2年目にしてヒットメーカーの本領を発揮している。

■ヤクルト
11勝13敗 勝率.458(4位)得失点差-10

リーグ2連覇中の燕軍団がまさかの低空飛行。打線は三冠王・村上宗隆が極度の不振に陥っている上に、塩見泰隆の故障離脱で1番打者が定まらず、打線は打率1割台、OPS.557もリーグワーストと苦しんでいる。打撃による得点貢献を示すwRAAで野手8ポジションのうち半数が最下位の状況では、6球団最多の22盗塁も雀の涙でしかない。投手陣も、防御率2.74と健闘しているように見えるが、奪三振率が低く、被弾も多めで、決して充実の内容とは言えない。

評価:C

【月間MVP】小川泰弘
WAR1.4はリーグの投手で最高値。にもかかわらず、開幕戦で勝ち投手になってから4先発続けて白星から見放され、「1勝3敗」と負け越している点がチームの現状を物語る。
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