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エンジェルス21年ドラフト全体9位指名の豪腕がメジャー昇格。救援への配置転換で「期待外れ」の烙印を覆せるか<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.05.26

最速100超の4シームとスライダーが武器のバックマン。人材不足気味のブルペンで戦力となるか。(C)Getty Images

最速100超の4シームとスライダーが武器のバックマン。人材不足気味のブルペンで戦力となるか。(C)Getty Images

 26日(現地)からのホームでのマーリンズ3連戦に備え、エンジェルスが2021年ドラフト全体9位指名のサム・バックマンを昇格させることが分かった。

 バックマンはナチュラルに右打者の手元に食い込む最速102マイルの4シームと、「21年ドラフトクラスで最高」との評価も得ていたスライダーが武器のパワーピッチャー。ザック・ネト、ミッキー・モニアックに続くプロスペクトとして期待は高まるばかり……と言いたいところだが、過度な期待は禁物かもしれない。

 というのも、バックマンのプロ入り後の歩みは必ずしも期待に応えているとは言い難いからだ。1年目は1A+で5先発して防御率3.77、2年目は2Aでの12先発で3.92。特に昨季は、43.2イニングで奪三振率6.18、与四球率5.15と内容面でも物足りなかった。今季もここまで6先発で防御率5.81と芳しくない。
 マイナーでは全23試合で先発を務めてきたバックマンだが、メジャーではリリーフで起用される予定。実は、ドラフト当時から不安定な投球フォームや耐久性については疑問符をつける向きもあった。
 ちなみに、エンジェルスの21年ドラフトは20人続けて投手(しかも19人が大学生)を指名するという、前代未聞の荒技を繰り出したことでも有名。昨年、6巡目指名のチェイス・シルセスがメジャーデビューを果たしており、バックマンは2人目となる。

 現在、エンジェルスのブルペン陣には力でねじ伏せるタイプの投手が少ないだけに、バックマンが戦力になればチームにとっても相当大きい。先発からの配置転換が伸び悩み打開のきっかけとなるか、バックマンの投球に注目が集まる。

構成●SLUGGER編集部
 
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