アスレティックスの藤浪晋太郎が今も苦しんでいる。開幕から4先発して4連敗を喫した後、4月下旬からブルペンへ配置転換となったが、そこでも一進一退の投球。5月12日のレンジャーズ戦でメジャー初勝利を挙げたものの、その次の登板からは3試合続けて2失点以上と不安定な投球が続いている。
実は、藤浪は人知れず「メジャー歴代ワースト記録」に近付いている。ここまで14試合に登板して27.2を投げて、防御率は12.69。メジャー史上、30イニングを投げてここまで防御率が悪い選手は文字通り数えるほどしかいない。
▼歴代防御率ワースト5(30投球回以上)
ステュー・フライス(1936) 13.04
マット・ホール(2018-2020) 11.48
ジャクソン・カワー(2021-2023) 10.24
ブレット・ヒンチリフ(1999-2001) 10.22
マイク・キッカム(2013-2021) 10.10
藤浪は残り2.1イニングで自責点5がつくと、防御率が13.20となり、フライスを抜いて歴代ワースト1位に浮上する。普通ならば、そこまで打ち込まれることはないだろうと考えるところだが、現在の藤浪の調子ならどう転ぶか分からない。 興味深いことに、歴代ワースト記録保持者のフライスは藤浪には共通点が多い。まず、チームがアスレティックス(フライスの現役当時はフィラデルフィアに本拠を置いていた)で右投手である点も同じ。また、フライスも藤浪と同じく、いやそれ以上にかなりのノーコンで、36年は39.1イニングで実に61個もの四球を与え、リーグワーストの16暴投を記録していた。
フライスがメジャーリーグで投げたのは36年のみ。翌年はカブス傘下で投げたが、昇格の機会は得られなかった。63年に生まれ故郷のノースカロライナで、51歳で亡くなったという事実以外、詳しいことは分かっていない。
ちなみに、20イニング到達時点での藤浪の防御率は13.05。シド・シャット(1950-51)の防御率14.34、フライスに次いでワースト3位だった。
果たして藤浪は“歴代ワースト1位”というありがたくない称号を避けることができるのか。今後の投球に注目したい。
構成●SLUGGER編集部
実は、藤浪は人知れず「メジャー歴代ワースト記録」に近付いている。ここまで14試合に登板して27.2を投げて、防御率は12.69。メジャー史上、30イニングを投げてここまで防御率が悪い選手は文字通り数えるほどしかいない。
▼歴代防御率ワースト5(30投球回以上)
ステュー・フライス(1936) 13.04
マット・ホール(2018-2020) 11.48
ジャクソン・カワー(2021-2023) 10.24
ブレット・ヒンチリフ(1999-2001) 10.22
マイク・キッカム(2013-2021) 10.10
藤浪は残り2.1イニングで自責点5がつくと、防御率が13.20となり、フライスを抜いて歴代ワースト1位に浮上する。普通ならば、そこまで打ち込まれることはないだろうと考えるところだが、現在の藤浪の調子ならどう転ぶか分からない。 興味深いことに、歴代ワースト記録保持者のフライスは藤浪には共通点が多い。まず、チームがアスレティックス(フライスの現役当時はフィラデルフィアに本拠を置いていた)で右投手である点も同じ。また、フライスも藤浪と同じく、いやそれ以上にかなりのノーコンで、36年は39.1イニングで実に61個もの四球を与え、リーグワーストの16暴投を記録していた。
フライスがメジャーリーグで投げたのは36年のみ。翌年はカブス傘下で投げたが、昇格の機会は得られなかった。63年に生まれ故郷のノースカロライナで、51歳で亡くなったという事実以外、詳しいことは分かっていない。
ちなみに、20イニング到達時点での藤浪の防御率は13.05。シド・シャット(1950-51)の防御率14.34、フライスに次いでワースト3位だった。
果たして藤浪は“歴代ワースト1位”というありがたくない称号を避けることができるのか。今後の投球に注目したい。
構成●SLUGGER編集部