この男の“鋼のメンタル”ぶりには、ただただ恐れ入るばかりだ。
昨季、禁止薬物使用で80試合の出場停止処分を受け、ファンやメディアから大きな批判を浴びたフェルナンド・タティースJr.(パドレス)。21年に本塁打王を獲得した若きスーパースターはこの一件でアディダスのアンバサダーから降板させられるなど、一気に評判を落とした。今年5月に処分が明けて戦列に戻った後も、遠征先では行く先々で激しいブーイングを浴びている。
ヤンキー・スタジアムに乗り込んだ5月26日(現地)の試合でも、ヤンキースファンから当然のように激しい罵声を浴びせられた。ところが、タティースJr.はどこ吹く風。6回には「ステロイド!」コールの大合唱が場内に響き渡る中、弾丸ライナーでレフトのアッパーデッキまで飛ばす飛距離439フィート(133.8m)の豪快弾を放ってみせた。
それだけではない。今度は、右翼席のヤンキースファンからのブーイングに対し、オーケストラのコンダクターのごとく指揮を執るジェスチャーで対抗してみせたのだ。
実は、タティースJr.は復帰直後の4月下旬のリグリー・フィールドでの試合でも、カブスファンからの「ステロイド」コールに腰を振りながらリズムを取って合わせるという前代未聞の「開き直り」パフォーマンスを見せたことがあった。
強烈なブーイングを浴びて意気消沈するわけでも、怒ってみせるわけでもなく、倍返しで相手を煽るパフォーマンスで対抗してみせるタティースJr.。元はと言えば自業自得なのだが、あまりにも強靭なメンタルぶりに、かえって感心してしまうほどだ。
試合後、タティースJr.は「ファンに楽しい時間を与えてあげただけさ」と、またもヤンキースファンを逆撫でするようなコメント。天性の煽り性能と強靭メンタルを遺憾なく発揮しているタティースJr.は、「MLBをしょって立つ若きスーパースター」から「球界一のヒール」へと鮮やかに変貌しつつある。
構成●SLUGGER編集部
昨季、禁止薬物使用で80試合の出場停止処分を受け、ファンやメディアから大きな批判を浴びたフェルナンド・タティースJr.(パドレス)。21年に本塁打王を獲得した若きスーパースターはこの一件でアディダスのアンバサダーから降板させられるなど、一気に評判を落とした。今年5月に処分が明けて戦列に戻った後も、遠征先では行く先々で激しいブーイングを浴びている。
ヤンキー・スタジアムに乗り込んだ5月26日(現地)の試合でも、ヤンキースファンから当然のように激しい罵声を浴びせられた。ところが、タティースJr.はどこ吹く風。6回には「ステロイド!」コールの大合唱が場内に響き渡る中、弾丸ライナーでレフトのアッパーデッキまで飛ばす飛距離439フィート(133.8m)の豪快弾を放ってみせた。
それだけではない。今度は、右翼席のヤンキースファンからのブーイングに対し、オーケストラのコンダクターのごとく指揮を執るジェスチャーで対抗してみせたのだ。
実は、タティースJr.は復帰直後の4月下旬のリグリー・フィールドでの試合でも、カブスファンからの「ステロイド」コールに腰を振りながらリズムを取って合わせるという前代未聞の「開き直り」パフォーマンスを見せたことがあった。
強烈なブーイングを浴びて意気消沈するわけでも、怒ってみせるわけでもなく、倍返しで相手を煽るパフォーマンスで対抗してみせるタティースJr.。元はと言えば自業自得なのだが、あまりにも強靭なメンタルぶりに、かえって感心してしまうほどだ。
試合後、タティースJr.は「ファンに楽しい時間を与えてあげただけさ」と、またもヤンキースファンを逆撫でするようなコメント。天性の煽り性能と強靭メンタルを遺憾なく発揮しているタティースJr.は、「MLBをしょって立つ若きスーパースター」から「球界一のヒール」へと鮮やかに変貌しつつある。
構成●SLUGGER編集部
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