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話題沸騰中の『ChatGPT』に聞きました。2000年以降のMLB最強チームは……?<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.06.02

メジャー1年目ながら、01年のイチローは打率.350、242安打で新人王&MVPと大活躍。彼を中心にレギュラーシーズンでは快進撃を見せたマリナーズだが……。(C)Getty Images

 全世界で話題の人工知能チャットボット『ChatGPT』。「これまでのAIの中で最も優秀な回答をする」と称賛されているこのシステムに、あるアメリカメディアがこんな質問を投げかけた。

「2000年以降のMLB最強チームを教えて?」

 これに対し、AIは以下のように答えた。

1位 2001年マリナーズ
2位 2004年レッドソックス
3位 2009年ヤンキース
4位 2016年カブス
5位 2018年レッドソックス
6位 2002年エンジェルス
7位 2005年ホワイトソックス
8位 2010年ジャイアンツ
9位 2019年ナショナルズ
10位 2020年ドジャース

 1位に輝いたのは、イチローの渡米1年目のマリナーズだ。史上有数の安打製造機をリードオフマンに得て、「1906年のカブスに並ぶMLB史上最多タイ記録の116勝でレギュラーシーズンをフィニッシュした」というのが選出の理由だが、もっともこの年のマリナーズは世界一にはなっていない。それどころかリーグ優勝決定シリーズでヤンキースに敗れてワールドシリーズにも出ていないので、手放しで最強と呼ぶにはややためらいがあるのも事実だ。
 
 2位のレッドソックスも地区優勝すらしておらず、レギュラーシーズンでの成績は108勝した18年の方がはるかに良かったものの、その後の快進撃が素晴らしかった。特に、ヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズでは0勝3敗、第4戦も8回終了時点で3対4とまさに敗退寸前だったが、9回裏にデーブ・ロバーツ(現ドジャース監督)の代走盗塁をきっかけに同点に追いつき、延長で初勝利をもぎ取ると、そのまま4連勝でワールドシリーズまで駆け上がった(ボストンの奇跡)カーディナルスとの頂上決戦も4連勝で1918年ぶりの世界一をつかみ取り、「バンビーノの呪いを終わらせたのはあまりにも有名だ」と『ChatGPT』も太鼓判を押す。

 16年カブスも103勝と、純粋な強さでは18年レッドソックスに純粋な強さでは一歩譲っているはずだが、それでも順位で上に来たのはやはり108年ぶりの世界一だったからだろう。また、一時は1勝3敗と追いつめられながら、その後3連勝で頂点をつかみ取ったインディアンス(現ガーディアンズ)とのワールドシリーズも「スリリングだった」とAIは称賛している。

 6位は現時点でエンジェルス史上唯一の世界一、7位のホワイトソックスも1917年以来の世界一だった。正確な質問文は「rank the top 10 MLB teams since 2000.(2000年以降のトップ5チームをランク付けして)」だったので、いずれも純粋な強さより、歴史的価値の方に重きが置かれているようだ。質問文が微妙に違っていれば、また異なる結果が出るのかもしれない。

構成●SLUGGER編集部