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通算703本塁打の大打者アルバート・プーホルスが就任する「コミッショナー特別補佐」って何?<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.06.07

昨年引退したばかりのプーホルスがMLBに帰ってきた。でも、コミッショナー特別補佐ってどんな仕事?(C)Getty Images

 現地6月5日、MLB機構は2022年限りで引退したアルバート・プーホルスを「コミッショナー特別補佐」に任命したと発表した。

 プーホルスの業績については、改めて説明するまでもないだろう。イチローと同じ01年にカーディナルスでデビューして新人王を獲得すると、同年から10年連続打率3割&30本塁打&100打点をクリア。この間に3度のMVPを獲得するなど、メジャーを代表する強打者として活躍した。12年からはエンジェルスに移籍し、18年には通算3000安打を達成。現役ラストイヤーとなる22年には史上4人目の通算700本塁打も達成し、すでに殿堂入りを確実にしている強打者だ。

 では、そんなレジェンドが就任する「コミッショナー特別補佐」とは一体どんな役職なのだろうか? 簡単に言えば、MLB機構の顧問のようなもので、さまざまな事柄についてコミッショナーに助言を与えるのが仕事だ。プーホルスの場合は、選手のキャリアに関する諸問題や、母国であるドミニカ共和国での野球の普及や発展などについて、アドバイスを送る立場だという。

 本人は就任にあたり、「ロブ・マンフレッド・コミッショナーと私は、ドミニカ共和国における野球の成長について同じ情熱を共有している。一緒に何が達成できるか楽しみにしている」と語っている。
 
 MLB機構では現在、プーホルスと同じような肩書きを持つレジェンドが10人以上いる。たとえば通算630本塁打の殿堂入り選手ケン・グリフィーr.は「コミッショナー上級顧問」の肩書きで、アマチュア野球の発展などについてコミッショナーに助言を与える。マネーボールで一世を風靡した元アスレティックスの名GMビリー・ビーン(彼も1980年代にメッツなどでプレーした元選手だ)は、球界における多様性向上に携わっている。

 また、プーホルスは合わせてMLB傘下のTV局『MLBネットワーク』の解説者にも就任。6月23日に行われる予定のロンドン・シリーズ(カーディナルス対カブス)では、解説も担当する予定だという。引退後の第2の人生においても、プーホルスはさまざまな形でMLBに貢献してくれることだろう。

構成●SLUGGER編集部
 
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