カーディナルスがフィリーズに2対1で敗れ、ワイルドカード・シリーズでの敗退が決まった10月8日、アルバート・プーホルスの現役生活も終わりを告げた。
バリー・ボンズ(762)、ハンク・アーロン(755)、ベーブ・ルース(714)に次ぐ歴代4位の通算703本塁打を記録した42歳は、シリーズ敗退後のインタビューで、「皆と一緒にいる時間が恋しくなるだろうね」と語っている。
21歳でデビューしてから22年もの長い間、プレーした。カーディナルス時代は「現役最高のスラッガー」、エンジェルス時代は「怪我と戦い続けたスラッガー」と対照的なイメージだが、古巣カーディナルスに復帰した今季、24本塁打を放って中地区優勝に貢献したことで、有終の美を飾った感じがする。
プーホルスが若い頃、取材する機会が何度かあった。現在はオリックス・バファローズのヘッドコーチを務める田口壮氏が、カーディナルスで彼のチームメイトだったからだ。 思い出深いのは、今のブッシュ・スタジアムが開場した2006年のことだ。田口氏のロッカーは新築ビル独特の匂いが残るクラブハウスの奥にあって、ある日の試合前、その前で取材をしようとしたら、背後からどこかで聞いたような和笛のイントロが流れてきた。
振り向くと、床に小さなCDラジオが置かれていて、その脇に二人のカーディナルス=先発右腕のジェフ・スーパンとプーホルスがカーペットの上に寝そべっている。彼らは手にしていたゴムチューブを足に引っ掛けてハムストリングをストレッチしながら、やがて、聴こえてきた日本の名曲にニヤリと笑い、そして、サビの部分で、こう合唱し出したのである。
「ヘイヘイホー! ヘイヘイホー!」
よ、与作? と驚いていると、失笑していた田口氏が説明してくれた。
「スーパンって(ロイヤルズ時代に)マック鈴木と仲良かったらしくて、その時に『与作』を教えてもらったらしいんです。それを僕の前でやってウケたもんだから、それ流しながらストレッチするようになったんだけど、知らん間にアルバートも一緒にやり出した。まあ、僕が日本人なんで、いろいろ気ぃ遣ってくれてるんでしょうけど、最近はいちいちリアクションすんのがちょっと面倒くさくなってきた」
バリー・ボンズ(762)、ハンク・アーロン(755)、ベーブ・ルース(714)に次ぐ歴代4位の通算703本塁打を記録した42歳は、シリーズ敗退後のインタビューで、「皆と一緒にいる時間が恋しくなるだろうね」と語っている。
21歳でデビューしてから22年もの長い間、プレーした。カーディナルス時代は「現役最高のスラッガー」、エンジェルス時代は「怪我と戦い続けたスラッガー」と対照的なイメージだが、古巣カーディナルスに復帰した今季、24本塁打を放って中地区優勝に貢献したことで、有終の美を飾った感じがする。
プーホルスが若い頃、取材する機会が何度かあった。現在はオリックス・バファローズのヘッドコーチを務める田口壮氏が、カーディナルスで彼のチームメイトだったからだ。 思い出深いのは、今のブッシュ・スタジアムが開場した2006年のことだ。田口氏のロッカーは新築ビル独特の匂いが残るクラブハウスの奥にあって、ある日の試合前、その前で取材をしようとしたら、背後からどこかで聞いたような和笛のイントロが流れてきた。
振り向くと、床に小さなCDラジオが置かれていて、その脇に二人のカーディナルス=先発右腕のジェフ・スーパンとプーホルスがカーペットの上に寝そべっている。彼らは手にしていたゴムチューブを足に引っ掛けてハムストリングをストレッチしながら、やがて、聴こえてきた日本の名曲にニヤリと笑い、そして、サビの部分で、こう合唱し出したのである。
「ヘイヘイホー! ヘイヘイホー!」
よ、与作? と驚いていると、失笑していた田口氏が説明してくれた。
「スーパンって(ロイヤルズ時代に)マック鈴木と仲良かったらしくて、その時に『与作』を教えてもらったらしいんです。それを僕の前でやってウケたもんだから、それ流しながらストレッチするようになったんだけど、知らん間にアルバートも一緒にやり出した。まあ、僕が日本人なんで、いろいろ気ぃ遣ってくれてるんでしょうけど、最近はいちいちリアクションすんのがちょっと面倒くさくなってきた」
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