大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）が現地12日、敵地でのテキサス・レンジャーズ戦に「２番・指名打者」でスタメン出場。７回にアーロン・ジャッジ（ニューヨーク・ヤンキース）に並ぶ、19号同点ソロを放つと、タイブレークの延長12回には勝ち越しの20号２ランホームラン。チームは９対６で勝ち、４連戦の初戦を制した。

　勝利の立役者と言える殊勲の大活躍だった。１点ビハインドの７回１死、大谷は内角低めのシンカーを完璧に捉えると、打球はセンターの頭上をはるかに超える特大の一発に。打った直後、大谷はスタンドインを確信しゆっくりと歩みを進めると、右手でバットを軽く放り投げた。

　5-5で迎えた延長12回、大谷が米球界で異彩を放つ真骨頂を発揮した。先頭打者で登場すると、いきなり初球を流し打ち、打球はぐんぐん伸びる。左翼フェンスにギリギリ入る貴重な２ランでエンジェルスがついに勝ち越し。両手を広げて喜び、ダイヤモンドを一周した大谷はベンチで兜を被り、チームメイトから手荒な祝福を受けた。

　二刀流スターの逆転弾で勢いに乗ったチームはさらに２点を追加。その裏はリリーフ陣が踏ん張り、ア・リーグ西地区首位を走るレンジャーズを撃破した。
  　背番号17の大活躍は当然、現地メディアを賑わせている。米紙『The Sun』は「ショウヘイ・オオタニが２本塁打を放ち、エンジェルスがレンジャーズに乱打戦の逆転勝利」という見出しで記事を配信。「オオタニは７回に飛距離459フィート（約139.9メートル）のホームランで同点に追いつくと、12回には2ランホームランを打って、エンジェルスに勝利をもたらした。オオタニはこれで、ここ９試合で５本塁打を含む20本塁打に到達した」と、絶好調な打棒に称賛を送った。

　現地ではア・リーグ西地区で３位につけるエンジェルスが、今後優勝争いに加われるかどうかのバロメーターとして、首位レンジャーズとの４連戦の行方に注目が注がれていた。

　そのなかのひとり、米野球ジャーナリストのサンティアゴ・カルタヤ氏は強敵を見事に打ち倒した大谷の活躍に賛辞を並べる。同氏は自身のツイッターに「テキサスとのシリーズ初戦はエンジェルスが制した。ショウヘイ・オオタニが２本のホームランを放り込んでMVPに輝いた！」と、この試合のヒーローを絶賛。加えて、「７回に同点に追いつくと、12回にはチームを逆転に導いた。オオタニは20本塁打、50打点に到達した。4打数２安打、２得点、４打点」と打撃成績を綴り、類まれな才能を激賞した。

　MLB公式サイト『MLB.com』も同様に二刀流スターの千両役者っぷりを報じている。同サイトは「ショウタイム！オオタニ（2本塁打、4打点）が12イニングでの勝利に突き動かす」とのタイトルで「ア・リーグ西地区のライバル対決において、ショウヘイ・オオタニが勝負強い２本塁打のパフォーマンスで主役の座を奪った」と伝えている。

　調子がうなぎ上りで、まさに無双状態といえる大谷。日進月歩でスターの輝きを増す二刀流から、ますます目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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