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「重要な瞬間」678日ぶりの白星掴んだ前田健太の“続投志願”に米メディア注目! 執念の4球を称賛「コーチを説得して切り抜けた!」

THE DIGEST編集部

2023.06.26

前田は678日ぶりとなるメジャー白星を挙げ、5回には交代を拒否する強気の姿勢を見せた。(C) Getty Images

 復帰戦を678日ぶりとなる白星で飾った。

 ミネソタ・ツインズの前田健太が現地時間6月23日のデトロイト・タイガース戦で先発登板を果たし、5回を投げ被安打3、8奪三振と力投。チームは4対1で快勝し、前田は今シーズン5度目の登板で初勝利をマーク。2021年8月14日のタンパベイ・レイズ戦以来の美酒を味わった。

 右上腕部の張りにより、4月下旬より故障者(IL)リスト入りした前田。およそ2か月ぶりのマウンドに、35歳のベテラン右腕が上がった。

 初回こそ、タイガースの1、2番に対し四球と安打で出塁を許したものの、3番のケリー・カーペンターには低めにコントロールされたスプリットで空振り三振。4番ハビエル・バエスは併殺打で斬ってとり、無失点で切り抜けた。続く2回は三者連続三振を奪うなど、復帰のマウンドで好調ぶりをアピール。さらに4回まで毎回の奪三振を記録し相手打線を2安打に抑えた。

 そして、3点リードで迎えた5回。前田は勝利への執念が垣間見える仕草を見せる。

 2死一、二塁。マウンド上で交代を促したコーチに対し、前田は続投を志願。日本人右腕は、このままマウンドに残ると、次打者ザック・マッキンストリーを気迫の込もったピッチングでストライク先行。わずか4球で空振り三振に仕留め、マウンドを降りた。勝ち投手の権利を自らの意思、そして実力で手繰り寄せた前田は2シーズンぶりの勝利を掴んだ。

 異例とも言える、マウンド上での続投の訴えは現地メディアでも大きな話題になっている。米スポーツサイト『CULTCHPOINTS』では、日本人右腕の復帰を大きなトピックとして配信。同メディアは、「ツインズがタイガースに勝利した金曜日、ケンタ・マエダは約2年ぶりの勝利を挙げた。トミー・ジョン手術からの困難な復帰の道を歩んでいる彼にとって、重要な瞬間であった」と評した。

 さらに、「4月下旬から、さらに故障による2か月の欠場を余儀なくされるまで、復帰後は4試合の登板にとどまった。マエダは、2023年シーズン初勝利を得るのに、時間を無駄にすることなく金曜日のILオフの初先発でそれを成し遂げた」と記し、復活を遂げたシーズンのこれまでを辿りながらメジャー通算60勝目を称えている。
 
 また、続投の意思を示した5回の胸熱シーンについては、以下のように綴っている。

「5回はクルージングするほど簡単ではなかった。2死走者なしの場面で、ツインズのリリーバー、ジョバニ・モランはウォームアップを終え、ブルペンから登場する準備ができていた。だが、マエダはマウンドを訪れていたツインズの投手コーチ、ジェイス・ティングラーを説得し、この回を切り抜けることができた」

 交代を拒むほど、白星への意気込みを強く主張した前田。右ひじの手術、長期に渡るリハビリという苦しみを乗り越えてきた35歳は、ここからふたたび力強いマウンド姿を見せてくれるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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