二刀流スターの周辺が騒がしい。今シーズン終了後にフリーエージェント(FA)を迎える大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のことだ。
今シーズンの大谷は、リアル二刀流として米球界で眩い輝きを放っている。現地6月29日のシカゴ・ホワイトソックス戦では29号2ランホームランを放ち、早くも30本にリーチをかけた。月間打率.392、打点28はMLBすべての選手のなかでもトップ。さらに、チームの得点にどれくらい貢献できているかを指標するOPS(出塁率+長打率)は1.415と、打撃スタッツは異次元と言える数値を6月は叩き出している。
エンジェルスの背番号17の去就には、メジャー開幕前から移籍先や契約金額がさまざまな噂が飛び交っており、MLB公式放送局『MLB Network』は、大谷の移籍金が6億ドル(約774億円)を超えると予想。別メディアでは、米紙『Los Angeles Times』も「彼はメジャーで最高の投手であり、最高の打者のひとり」と評し、「今年29歳を迎える全盛期に、北米のプロスポーツ界で最も高額な契約という新たな記録を打ち立てることを期待され、FA市場に出回ることになるだろう」と、FAは避けられない状況にあると報じられている。
そんななか、現地28日に行なわれたニューヨーク・メッツ対ミルウォーキー・ブルワーズ戦の実況席で大谷のFA戦線に関する話題が持ち上がった。
この試合を中継したニューヨーク州の地元局『SNY』で解説を務めているキース・ヘルナンデス氏が実況アナウンサーに「もし、ショウヘイ・オオタニがメッツのユニホームを着る可能性があれば、日本のスーパースターにあなたの背番号17の着用を許可しますか?」と投げかけられた。
実況アナウンサーの質問に対し、ヘルナンデス氏は「彼はつけられないでしょう」と答えたが、「あなたが許可すれば、オオタニはつけられますよ」と食い下がられると、苦笑いを浮かべながら「聞かないでくれ」と困ったように述べ、「これ以上、この話はやめておこう」とだけ言って、慎重な姿勢を崩さなかった。
ヘルナンデス氏は、1970年代から80年代にかけてMLBでシーズンMVPや首位打者などを獲得。巧打の一塁手として活躍し、85年にメッツをワールドシリーズ制覇に導き、チームの初代キャプテンも務めたレジェンドだ。現役時代、同氏は背番号17をつけてプレーしており、現在は同球団の永久欠番になっている。
このやりとりは、ニューヨーク紙『New York Post』にも掲載され、「キース・ヘルナンデスが、ショウヘイ・オオタニに背番号17を譲る可能性について言及」と報じられ、「実況アナウンサーのゲーリー・コーエンは、ヘルナンデスに仮定の話を持ちかけたが、彼は二刀流のスーパースターに、背番号の許可を与えるとは正確に言わなかった」と伝えられている。
豊富な資金を有するメッツは、今オフ大谷獲得の候補に挙がるほどの球団であり、その動向はMLB識者からも注目が注がれている。はたして、28歳の日本人は今後どんな決断を下すのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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今シーズンの大谷は、リアル二刀流として米球界で眩い輝きを放っている。現地6月29日のシカゴ・ホワイトソックス戦では29号2ランホームランを放ち、早くも30本にリーチをかけた。月間打率.392、打点28はMLBすべての選手のなかでもトップ。さらに、チームの得点にどれくらい貢献できているかを指標するOPS(出塁率+長打率)は1.415と、打撃スタッツは異次元と言える数値を6月は叩き出している。
エンジェルスの背番号17の去就には、メジャー開幕前から移籍先や契約金額がさまざまな噂が飛び交っており、MLB公式放送局『MLB Network』は、大谷の移籍金が6億ドル(約774億円)を超えると予想。別メディアでは、米紙『Los Angeles Times』も「彼はメジャーで最高の投手であり、最高の打者のひとり」と評し、「今年29歳を迎える全盛期に、北米のプロスポーツ界で最も高額な契約という新たな記録を打ち立てることを期待され、FA市場に出回ることになるだろう」と、FAは避けられない状況にあると報じられている。
そんななか、現地28日に行なわれたニューヨーク・メッツ対ミルウォーキー・ブルワーズ戦の実況席で大谷のFA戦線に関する話題が持ち上がった。
この試合を中継したニューヨーク州の地元局『SNY』で解説を務めているキース・ヘルナンデス氏が実況アナウンサーに「もし、ショウヘイ・オオタニがメッツのユニホームを着る可能性があれば、日本のスーパースターにあなたの背番号17の着用を許可しますか?」と投げかけられた。
実況アナウンサーの質問に対し、ヘルナンデス氏は「彼はつけられないでしょう」と答えたが、「あなたが許可すれば、オオタニはつけられますよ」と食い下がられると、苦笑いを浮かべながら「聞かないでくれ」と困ったように述べ、「これ以上、この話はやめておこう」とだけ言って、慎重な姿勢を崩さなかった。
ヘルナンデス氏は、1970年代から80年代にかけてMLBでシーズンMVPや首位打者などを獲得。巧打の一塁手として活躍し、85年にメッツをワールドシリーズ制覇に導き、チームの初代キャプテンも務めたレジェンドだ。現役時代、同氏は背番号17をつけてプレーしており、現在は同球団の永久欠番になっている。
このやりとりは、ニューヨーク紙『New York Post』にも掲載され、「キース・ヘルナンデスが、ショウヘイ・オオタニに背番号17を譲る可能性について言及」と報じられ、「実況アナウンサーのゲーリー・コーエンは、ヘルナンデスに仮定の話を持ちかけたが、彼は二刀流のスーパースターに、背番号の許可を与えるとは正確に言わなかった」と伝えられている。
豊富な資金を有するメッツは、今オフ大谷獲得の候補に挙がるほどの球団であり、その動向はMLB識者からも注目が注がれている。はたして、28歳の日本人は今後どんな決断を下すのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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