開幕からコツコツと準備を怠らず、オリックスで二塁手のレギュラーをつかみかけている選手がいる。“宜保ちゃん”の愛称でファンからも親しまれている高卒5年目の宜保翔だ。5月に体調不良による「特例2023」で抹消された時期もあったが、戦列復帰後はゴンザレスの離脱もあって「2番・二塁」での先発起用が増加。規定打席には届いていないものの打率も3割をキープするなどベンチの期待に応えており、「#宜保ちゃん」のハッシュタグがトレンド入りをするなど人気急上昇中だ。
好調の理由について本人は「キャンプ中まではしっかり振って、2ストライクまでフルスウィングでやるって段階的に決めていたんで。強いスウィングを心がけて、オープン戦ぐらいからは本来の自分のスタイルで逆方向中心にして、シーズン入ってもそれを継続するっていうのを、去年終わった時くらいからもう決めていたんで。それがいい方向に行ってるのかなと思います」と説明。昨年のフェニックス・リーグから「1年間一軍のベンチにいること」を目標に計画を立てていたという。
自主トレでは「昨年より筋力トレーニングをもっと深堀りというか、陸上選手に教えてもらったり、 ビジョン・トレーニングで眼の距離感を測ったり。今もずっと続けてますし、 そういう面ではめちゃめちゃやりました。逆に野球はあまり変わらずというか、技術面ではあまり変えてないです」と説明。タレントで元陸上選手の武井壮を尊敬しているだけに、陸上選手からはかなり収穫があった様子。体重も3kg弱増えたそうだ。
そのトレーニングの効果もあって、ボールがしっかり見えているそうで「「ピッチャーによって見え方が変わるっていうのがあまりなくて、ずっと一定してます。多分、それもちょっとトレーニングの効果だと思います」とでもかなり手ごたえを感じている。 体調不良による離脱もあったが、「あの期間にずっと1番に使ってもらってたんで。それまでは一軍で1試合出て休んで、週に1、2回スタメンがあればいい方だったじゃないですか。そしたら、1試合終わったらめっちゃきつかったんですよ。でも、ファームで出続けたんで、今(一軍に)上がってきてもそんなにきつく感じてないです。ファームでは『体力面を戻しながらやっていく』と言われてたので、それが良かったですし、凄くありがたかったです」と、ファームでの再調整が現在の活躍につながっていると強調する。
後半戦は「やっぱりレギュラーを取りたいって思ってやってるんですけど、 思いすぎても多分僕は良くないタイプかなと思ってるんで。もうどこから出ても、 1打席でもガッツリ結果残して、スタメンで出ても4打席全部ヒット狙いでいって、バントとかエンドランもしっかり決めるっていう感じでいきたい」と意欲満々。普段は睡眠を重視しており、「9時間は寝てます。メンタルが違うと思う」とのこと。自炊も大好きで「コストコに行って肉の塊を買ってきて、下処理からやるんですよ。もともと栄養学も好きだったので」と今年から始めた一人暮らしも謳歌している様子だ。
沖縄出身で、驚異的な守備範囲の広さから“琉球忍者”の異名もとる宜保ちゃん。最後に「リーグ優勝も日本一も味わってないので、守備固めとか何でもいいので、優勝の瞬間に立ち会いたいです」と力強く語った。昨年の日本一はフェニックス・リーグが行われていた宮崎で知った。そのフェニックスから取り組んだ努力は必ずや実を結ぶはずだ。
取材・文●どら増田
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
好調の理由について本人は「キャンプ中まではしっかり振って、2ストライクまでフルスウィングでやるって段階的に決めていたんで。強いスウィングを心がけて、オープン戦ぐらいからは本来の自分のスタイルで逆方向中心にして、シーズン入ってもそれを継続するっていうのを、去年終わった時くらいからもう決めていたんで。それがいい方向に行ってるのかなと思います」と説明。昨年のフェニックス・リーグから「1年間一軍のベンチにいること」を目標に計画を立てていたという。
自主トレでは「昨年より筋力トレーニングをもっと深堀りというか、陸上選手に教えてもらったり、 ビジョン・トレーニングで眼の距離感を測ったり。今もずっと続けてますし、 そういう面ではめちゃめちゃやりました。逆に野球はあまり変わらずというか、技術面ではあまり変えてないです」と説明。タレントで元陸上選手の武井壮を尊敬しているだけに、陸上選手からはかなり収穫があった様子。体重も3kg弱増えたそうだ。
そのトレーニングの効果もあって、ボールがしっかり見えているそうで「「ピッチャーによって見え方が変わるっていうのがあまりなくて、ずっと一定してます。多分、それもちょっとトレーニングの効果だと思います」とでもかなり手ごたえを感じている。 体調不良による離脱もあったが、「あの期間にずっと1番に使ってもらってたんで。それまでは一軍で1試合出て休んで、週に1、2回スタメンがあればいい方だったじゃないですか。そしたら、1試合終わったらめっちゃきつかったんですよ。でも、ファームで出続けたんで、今(一軍に)上がってきてもそんなにきつく感じてないです。ファームでは『体力面を戻しながらやっていく』と言われてたので、それが良かったですし、凄くありがたかったです」と、ファームでの再調整が現在の活躍につながっていると強調する。
後半戦は「やっぱりレギュラーを取りたいって思ってやってるんですけど、 思いすぎても多分僕は良くないタイプかなと思ってるんで。もうどこから出ても、 1打席でもガッツリ結果残して、スタメンで出ても4打席全部ヒット狙いでいって、バントとかエンドランもしっかり決めるっていう感じでいきたい」と意欲満々。普段は睡眠を重視しており、「9時間は寝てます。メンタルが違うと思う」とのこと。自炊も大好きで「コストコに行って肉の塊を買ってきて、下処理からやるんですよ。もともと栄養学も好きだったので」と今年から始めた一人暮らしも謳歌している様子だ。
沖縄出身で、驚異的な守備範囲の広さから“琉球忍者”の異名もとる宜保ちゃん。最後に「リーグ優勝も日本一も味わってないので、守備固めとか何でもいいので、優勝の瞬間に立ち会いたいです」と力強く語った。昨年の日本一はフェニックス・リーグが行われていた宮崎で知った。そのフェニックスから取り組んだ努力は必ずや実を結ぶはずだ。
取材・文●どら増田
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
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