MLB

なぜエンジェルスはジオリト、グリチックら主力5人をウェーバーにかけたのか?“完全終戦”で一転コストカットへ方針転換<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.08.30

ジオリトはホワイトソックスから加入後、6試合で1勝5敗、防御率6.89とまったく期待に応えられなかった。(C)Getty Images

 エンジェルスが完全に白旗を掲げた。ESPNのジェフ・パッサンによると、球団は先発右腕のルーカス・ジオリト、救援投手のマット・ムーア、レイナルド・ロペス、そして外野手のハンター・レンフロー、ランダル・グリチックをウェーバーにかけたという。

 この5人はいずれも今季終了後にFAとなる選手たち。現在、63勝69敗でワイルドカード3位から11.5ゲーム差、すでにポストシーズン進出の望みを事実上絶たれたエンジェルスにとって、シーズン終了まで彼らを保有する意味はない。少しでもコスト削減につなげようという意思の表れだ。

 一方、獲得側にとっては、トレード・デッドラインが終了した後に主力級の選手を獲得するチャンスが到来したことを意味する。ポストシーズンに出場するためには9月1日時点で該当チームのロースターに入っていなければならないため、今回の措置はギリギリのタイミングだ。
 ウェーバーにかけられた選手に対し、複数の球団が手を挙げた場合は勝率が低い球団に優先権が与えられる。このため、現在ワイルドカード争いで下位にいるレッドソックスやマーリンズ、レッズといったチームが何かしらの動きを見せる可能性は十分ある。

 今回ウェーバーにかけられた5人のうち、ジオリト、ロペス、グリチックはデッドライン・トレードで補強した選手たち。獲得からわずか1ヵ月余りでこのような事態になるとは、誰にも予想できなかっただろう。

構成●SLUGGER編集部

 
NEXT
PAGE
【動画】大谷翔平が放った最新44号を再チェック!