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プロ野球

被打率トップはノーヒッターの大野雄大!阪神救援陣はあらゆる部門で上位入り【表彰されざるセ・リーグ投手・守備の記録】

藤原彬

2019.12.20

史上81人目、通算92度目のノーヒッターを達成した大野雄大は、侍ジャパンでも好投を見せた。写真:滝川敏之

史上81人目、通算92度目のノーヒッターを達成した大野雄大は、侍ジャパンでも好投を見せた。写真:滝川敏之

 部門別リーダーズをチェックすれば、シーズンの中身が見えてくる。様々な情報が散りばめられたセ・リーグの投手・守備部門の記録を、激闘の記憶とともに振り返っていこう。(※率系部門は先発で100投球回以上16人、救援で40投球回以上30人を対象)

■被OPS(被出塁率+被長打率)
【先発】
1.大野雄大(中日) .578
2.山口俊(巨人) .621
3.今永昇太(DeNA) .629

【救援】
1.ジョンソン(阪神) .450
2.岩崎優(阪神) .452
3.ドリス(阪神) .455

 最優秀防御率のタイトルを獲得した大野は、被打率、被出塁率、被長打率もリーグベスト。右打者に17本塁打を打たれたが、対左は1本のみに抑えた。同じサウスポーの今永も打者の右左で被本塁打は13/5本。救援ベスト3は12球団で断トツ1位の防御率2.70を誇る阪神のリリーバーに占められた。10位以内に藤川球児(5位)、島本浩也(7位)、守屋功輝(8位)もランクイン。チーム全体でリーグ史上最多の174HPを挙げた。
 
■被打率
【先発】
1.大野雄大(中日) .206
2.今永昇太(DeNA) .210
3.山口俊(巨人) .222

【救援】
1.岩崎優(阪神) .131
2.藤川球児(阪神) .153
3.ジョンソン(阪神) .165

 9月14日の阪神戦で大野が演じたノーヒットノーランは記憶に新しい。30日の同カードでも3.1回を無走者に封じて最優秀防御率を確定させ、WHIP0.98もリーグベスト。今永は4月12日の広島戦で2年ぶりの完封勝利を“ワンヒッター”で飾った。救援はこちらも阪神の投手が3傑ジャック。今季、台頭した左腕の中村恭平(広島)は対戦打者の右左で被打率.138/.237と大差。メルセデス(巨人)はリーグワースト.292も得点圏で踏ん張った。

■奪三振率(奪三振×9÷投球回)
【先発】
1.髙橋遥人(阪神) 10.26
2.山口俊(巨人) 9.95
3.今永昇太(DeNA) 9.85

【救援】
1.ジョンソン(阪神) 13.96
2.藤川球児(阪神) 13.34
3.フランスア(広島) 11.80

 髙橋は球威抜群の速球と切れ味鋭いスライダー、タイミングを外すチェンジアップを武器にして三振を量産。チーム2年ぶりの2ケタ奪三振を7月20日のヤクルト戦で記録した。後半戦は防御率5.43と失速したが、奪三振率は11.01と衰えず。ジョンソンのパワーカーブは打者の手元で急降下する“魔球”と呼ぶにふさわしい代物だ。来季に節目の40歳を迎える藤川はなお元気で、名球界入りまで残り9セーブに迫る。フランスアは救援最多の94奪三振。

■与四球率(与四球×9÷投球回)
【先発】
1.大瀬良大地(広島) 1.82
2.西勇輝(阪神) 1.880
3.石川雅規(ヤクルト) 1.882

【救援】
1.ドリス(阪神) 1.79
2.ジョンソン(阪神) 1.99
3.ロドリゲス(中日) 2.09

 大瀬良と西は1試合で4四球以上を与えることなく、石川も1試合のみ。大瀬良はリーグ最多6完投のうち3試合が無四球で、先発フルシーズン1年目の2017年から与四球率を2.66→2.03→1.82と着実に向上させている。救援ベスト3の助っ人はいずれも150Kmを超える速球を武器としながら無駄な走者を許さず、WHIPも2~4位(1位は岩崎)。リーグワーストは先発がロメロ(中日)の4.26で、救援はレグナルト(広島)の5.16だ。

■被本塁打率(被本塁打×9÷投球回)
【先発】
1.山口俊(巨人) 0.42
2.西勇輝(阪神) 0.57
3.ジョンソン(広島) 0.69

【救援】
1.ドリス(阪神) 0.16
2.マクガフ(ヤクルト) 0.26
3.ジョンソン(阪神) 0.31

 低めに投じるフォークが代名詞の山口は、前年から被弾を18本→8本と大幅に減らした。ジョンソン(広島)はキャリア最多の12本を打たれながら防御率2位につけた。ドリスが浴びた長打は本塁打1本と二塁打2本だけで、マクガフの被本塁打は打者有利の本拠地神宮球場で放り込まれた2本のみ。チームメイトの小川泰弘は反対に、リーグ最多の26被本塁打が規定投球回到達者ワーストの防御率4.57へと直結した。
 
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