交流戦で優勝し、今季こそリーグ優勝との期待が高まっていたが、後半戦で大きく失速して最後は３位で終わった。メジャーのサイ・ヤング賞投手バウアーを獲得し、東克樹、今永昇太、牧秀悟、宮﨑敏郎ら投打の主力がタイトルを獲得するほど活躍しただけに、落胆も大きい。

【ドラフトで中日が狙うべき選手】即戦力投手に将来性あふれる高校生野手、大学生捕手も獲得して戦力底上げを＜SLUGGER＞

　来季こそ優勝を果たすために必要なのは「即戦力の先発投手」と「１番打者」だ。３人で22もの貯金を作った今永、東、バウアーの先発３本柱のうち、今永が来年からのMLB挑戦が濃厚で、バウアーの去就も不透明。２人が抜ければ、戦力ダウンは必至だ。

　そこで今年のドラフトでは、即戦力の先発が欲しい。大学生投手が豊作と言われる中、特に推したいのが常広羽也斗（青山学院大）だ。

　今年の大学野球選手権では決勝で完封して優勝投手となった常広。最速155kmのストレートとフォークを武器とし、すでにプロ級の投球ができている。近い将来は東と左右のＷエースとしてチームを引っ張ってほしい。

　野手でも即戦力の選手が必要だ。今年は宮﨑が首位打者、牧が最多安打と打点王のタイトルを獲得したが、２人以外が不振に陥った。特に火付け役の１番打者を最後まで固定できず、全体の出塁率も３割を切ってしまった。 　そこで、新たな１番打者候補として山内慧（ＪＲ東日本）を獲得したい。昨年の都市対抗で若獅子賞、今年は優秀選手賞を受賞するなど、主要大会で結果を残している。振り切るスウィングで高いアベレージと長打力を兼ね備え、センターを守れる足と投手出身の強肩を活かした守備も魅力。桑原将志、関根大気らとレギュラー争いが期待できる。

　この他、将来の主軸候補としてお勧めしたいのが小笠原蒼（京都翔英高）だ。球団スカウトが「筒香（嘉智）のよう」と評価する天性のスラッガータイプだ。チームでは今季、二軍で２ケタ本塁打を打った選手がいなかった。未来の大砲として育ててほしい。

　投打の即戦力を重視して来年の優勝を狙いつつ、下位では次の世代の主軸候補をしっかり獲得する隙のないドラフトを期待したい。


【基本方針】
・即戦力重視

【補強ポイント】
・即戦力の先発投手
・走攻守揃った「１番・センター」候補
・将来の主砲候補

【理想の指名】
１位＝常廣羽也斗（青山学院大）
３位＝山内慧（ＪＲ東日本）
４位＝小笠原蒼（京都翔英）

文●ハマノンタン

【著者プロフィール】 
横浜生まれ横浜育ちのベイスターズファン。前向きな応援と冷静な分析が信条。ブログ「データで語るドラフト・育成論」を運営。

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