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MLB

クルーバーらの加入で改善間違いなし? 好材料揃うレンジャーズ先発陣を新球場も後押し

宇根夏樹

2019.12.19

最多勝とサイ・ヤング賞に2回ずつ輝いているクルーバー。新天地で復活できるか注目が集まる。(C)Getty Images

最多勝とサイ・ヤング賞に2回ずつ輝いているクルーバー。新天地で復活できるか注目が集まる。(C)Getty Images

 今オフ、レンジャーズは3人の先発投手をチームに加えた。FAのカイル・ギブソンとジョーダン・ライルズをそれぞれ3年2800万ドルと2年1600万ドルで迎え入れ、トレードによってインディアンスからコリー・クルーバーを獲得した。

 過去2年も、開幕ローテーションの半数以上はオフに加入した投手だった。そして、どちらの年も惨憺たる結果に終わった。先発防御率は2年続けて5.37で、18年はリーグワースト2位、今季はワースト4位に位置する。来シーズンも、それが繰り返される可能性は皆無ではない。新加入の3人が2019年に記録した投球回と自責点を合算すると、防御率は4.65となる。

 一方で、劇的に向上しても不思議はない。クルーバーは5月1日の登板で右腕に打球を受けて骨折し、そのまま復帰できなかった。防御率5.80は7登板、それも春先の数値に過ぎない。18年までのクルーバーは、球界屈指のエースだった。14年から18年まで5年続けて200イニング以上を投げ、14年と17年はサイ・ヤング賞を受賞。他の年も、16年と18年は投票3位に入っている。
 
 球団は、故障による長期欠場がメリットをもたらす可能性があるとも考えているようだ。14年から5年続けてフル稼働してきたことで、クルーバーの右肩にはかなり負担がかかっていた。意図しない形だったにせよ、今季の故障によって休養が取れたのは事実で、文字通りの「怪我の功名」になるかもしれない。クリス・ウッドワード監督も「本来の状態に近づきさえすれば、間違いなくエースだ」と期待を寄せている。

 クルーバーが復活すれば、ランス・リンとマイク・マイナーとともに、かなり安定した三本柱が並び立つ。2人とも19年は200イニング以上を稼ぎつつ3点台半ばの防御率を記録し、サイ・ヤング賞投票の5位と8位に入った。この2人を擁しながら防御率5点台に終わったということは、他の投手たちがいかに不甲斐なかったかを物語る。
 

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