プロ野球

大城は「恩がある」、山崎福は「ゆっくり考えたい」――日本シリーズが終わって気になるオリックスのFA選手の“決断”

THE DIGEST編集部

2023.11.06

写真は大城ではなく山﨑福。打席数は少ないながら、通算打率.273の強打の投手を射止めるのはどの球団か? 写真:THE DIGEST写真部

 11月5日、2023年日本シリーズは阪神の勝3敗で幕を閉じた。今季の全日程が終了し、ここからはストーブリーグがスタートする。オリックスでは若月健矢がシーズン中に残留を表明したことから、今年11勝の左腕・山崎福也と、内外野守れる俊足のユーティリティ、大城滉二の2選手の去就に注目が集まっている。

 まず、「リーグ連覇して、個人的にはちょっと不甲斐ないんですけど、 やっぱ一軍にいられたってことが良かったなと思います」と今季を振り返った大城は、FA権行使については「終わったばっかなんで、まだ何も話とかないんですけど、これから球団と話して決めたいなと思います。オリックスに、育ててもらったっていうか、成長させてもらった部分がある。恩があるので、そのことも含めて考えたいなと思います」と、まずは球団と話し合いを持つ意向。ただ、首脳陣の信頼も厚いことから、すでに残留する方向で気持ちは固まっている様子だった。

 一方で今オフFA市場の目玉の1人とされている山崎福は「今年一年、リーグ3連覇できたというのもありますし、最後にもう一回、日本一にしたかった気持ちはあったので、少し悔しくは終わってしまったんですけど、でも本当に良い1年でした」と今季を総括。FA権の行使については「とりあえずオリックスには感謝してますし、いろんな線を含めて、自分自身ちょっと一回、 ゆっくりと考えたいなっていう風には思ってます」と、気持ちの整理をした上で結論を出すという。また他球団からオファーを聞くことにも「なくはないです」と否定をせず、権利行使に含みをもたせている。
 
 山崎福に関しては、投手陣に人材を求めるヤクルトをはじめ、今永昇太のメジャー挑戦が有力なDeNA、こちらも左腕の加藤貴之がFA権行使で揺れている日本ハムが興味を示していると言われている。山崎福はバッティングも好きなことから、行使すればセ・リーグ球団への移籍が濃厚と見ていいだろう。

 オリックスは日本シリーズ終了と同時にエース山本由伸のポスティングによるメジャー挑戦を承認しており、山本に次ぐ勝ち頭だった山崎福も流出するようなことがあれば、4連覇に向けては厳しい状況になる。もちろん、慰留に努めるのは間違いないだろう。果たして来季どのユニフォームを着用するのか注目される。

取材・文⚫︎THE DIGEST編集部