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「メジャーで打てることを明白に証明」吉田正尚の1年目をレ軍専門メディアが総括!「マサは重要な攻撃的ピース」と来季へ高い期待

THE DIGEST編集部

2023.12.14

1年目で打率.289、15本塁打、72打点の成績を残した吉田。現地メディアも高評価を与えている。(C) Getty Images

 2023年、ボストン・レッドソックスでルーキーシーズンを送った吉田正尚。メジャー1年目で規定打席をクリアし、リーグ5位となる打率.289をマーク。本塁打は15本と二桁に乗せ、打点72はチーム内で3番目の数字と、レッドソックス打線の中軸として十分な成績を残した。

 もちろん、シーズン中は調子の波もあり、春先はメジャーの洗礼に苦しみ、一時は3割をキープしながらも後半戦で疲労もあり、バッティングの勢いが失速するなど、順調な時期が長く続いたわけではなかった。

 この日本人ルーキーの1年目の内容を、現地の専門メディアが総括している。レッドソックスの情報を主に扱う『OverTheMonster』は現地時間12月13日、吉田の特集記事の中で今季のプレーを振り返った。

【画像】レッドソックスで躍動する吉田正尚を厳選ショットで紹介
 同メディアは入団当初より体格面の懸念があったとしながら、シーズン序盤からバットが冴えわたったことで「彼がついにデビューしたとき、そうした不安の多くは脇に置かれた。2023年シーズン前半、マサは(4月のわずかな調整期間を経て)ヒットを打つだけだった」と評価。さらに「守備での苦労がなければ、オールスターに選ばれる可能性もあっただろう。前半戦の成績は、打率.316/.382/.492、10本塁打、136wRC+」と綴っている。

 一方で「後半戦の彼の打席の内容は、メジャーリーグの投手には体力的に圧倒されるだろうという人々の予想にかなり近いものだった」と振り返り、不振が目立ったとして「毎打席、命がけで戦っているように見えた。結果は私たちが目撃した通り、打率.254/.278/.386、わずか5本塁打、73wRC+だった」と指摘。加えて「8月と9月、彼は最悪の野球をしていた。これは、彼が疲れていた可能性が高いことを物語っている」と絶不調だったと強調している。

 また、グラウンド以外でも「マサは国をまたいだ移動や162試合の日程だけでなく、英語やスペイン語を母国語とする人たちとのコミュニケーション、通訳のサービスなど、精神的な負担を抱えながら新しい国に適応しなければならなかった。これは誰にとっても大変なことだ」として、環境へのさまざまな対応が困難だったと説いている。

 その上で、来季に向けては、「30歳でシーズンを迎えるマサは、チームにとって最も重要な攻撃的ピースの1人である」と評し、他にも「このリーグで打てるということを明白に証明した。あとはフルシーズンそれをするだけだ」と期待の言葉を並べた。

 およそ1年前、レッドソックス入団を発表し、「5年総額9000万ドル」という契約内容も話題となった。日本代表での活動もあり、春季キャンプでの調整もままならなかったものの、周囲からの期待に応え堂々たるパフォーマンスを披露した。メジャーリーガーとして迎える2シーズン目も、吉田は日米野球ファンから注目を集めることは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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