乱闘騒ぎや問題発言で物議を醸す暴れ者がいれば、感動的でハートウォーミングなストーリーがいくつも生まれるのもメジャーリーグの魅力。苦労人のメジャー初安打から一時代を築いたスターの引退劇まで、2023年シーズンを彩った心温まるエピソードを紹介しよう。
※SLUGGER12月号増刊『メジャーリーガー555人の通信簿』より転載
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▼リアム・ヘンドリクス
(ホワイトソックス/投手)
球界屈指の守護神がステージ4の非ホジキンリンパ腫罹患を公表したのは今年1月。だが、通常6ヵ月を要する化学療法を不屈の闘志で4ヵ月で終え、5月29日のエンジェルス戦で復帰を果たして地元ファンから大歓声を浴びた。リハビリ中は同じ病院に入院中のがん患者のウィッグ代を負担したナイスガイ。復帰して5試合に投げたところで今度は右ヒジを痛め、そのままシーズンを終えたが、来季は完全復活に期待したい。
▼ミゲル・カブレラ
(タイガース/一塁手)
キャンプ中に今季限りでの引退を公表。遠征先でさまざまな記念品を授与されながら、8月にはトニー・グウィンを抜いて通算安打数で歴代20位に浮上した。シーズン最終戦、超満員のコメリカ・パークを埋め尽くしたファンが人文字を作ってこれまでの功績を称え、3人の子供たちがアナウンスも担当する心憎い演出も感動的だった。通算3000安打&500本塁打&600二塁打&打率.300以上は他にハンク・アーロンだけ。稀代の強打者としてユニフォームを脱いだ。 ▼ジョーイ・ボトー
(レッズ/一塁手)
球宴選出6回、2010年にはMVPにも輝いたシンシナティの英雄も今季が10年契約のラストイヤー。9月24日のホーム最終戦では最後の打席でヒットを放ち、試合後は涙ながらのスピーチでファンを感動させた。ところが、シーズン最終日で審判の判定に抗議してまさかの退場処分。個性的な言動でも知られたボトーらしいフィナーレと言えなくもないが、本人は「少なくともあと1年はやりたい」と現役続行に意欲を示している。
▼アダム・ウェインライト
(カーディナルス/投手)
昨季終了直後から2023年限りでの引退を公言し、通算200勝を目標にラストイヤーに臨むも開幕から炎上続き(実は右肩関節唇を部分断裂したまま投げていた)。それでも、9月18日のブルワーズ戦で最後の力を振り絞り、7回4安打無失点の好投でマイルストーンに到達した。ラスト2試合は代打として出場、試合後のコンサート開催などで最後までファンを楽しませ、涙よりも笑顔中心の「サヨナラツアー」だった。
▼ドリュー・マッジ
(パイレーツ/内野手)
4月26日のドジャース戦でプロ14年目、33歳のオールドルーキーが念願のメジャーデビュー。味方選手やファンから大声援を受けて打席に立ち、「三振でこんなにうれしいのは初めて」と微笑んだ。3日後のナショナルズ戦ではメジャー初安打&初打点を記録し、敵地のファンからも大歓声を浴びた。5月5日にマイナーへ戻り、7月23日に2Aを解雇。それでも「俺はまだ終わっていないぜ!」と意気軒高なところを見せている。
※SLUGGER12月号増刊『メジャーリーガー555人の通信簿』より転載
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▼リアム・ヘンドリクス
(ホワイトソックス/投手)
球界屈指の守護神がステージ4の非ホジキンリンパ腫罹患を公表したのは今年1月。だが、通常6ヵ月を要する化学療法を不屈の闘志で4ヵ月で終え、5月29日のエンジェルス戦で復帰を果たして地元ファンから大歓声を浴びた。リハビリ中は同じ病院に入院中のがん患者のウィッグ代を負担したナイスガイ。復帰して5試合に投げたところで今度は右ヒジを痛め、そのままシーズンを終えたが、来季は完全復活に期待したい。
▼ミゲル・カブレラ
(タイガース/一塁手)
キャンプ中に今季限りでの引退を公表。遠征先でさまざまな記念品を授与されながら、8月にはトニー・グウィンを抜いて通算安打数で歴代20位に浮上した。シーズン最終戦、超満員のコメリカ・パークを埋め尽くしたファンが人文字を作ってこれまでの功績を称え、3人の子供たちがアナウンスも担当する心憎い演出も感動的だった。通算3000安打&500本塁打&600二塁打&打率.300以上は他にハンク・アーロンだけ。稀代の強打者としてユニフォームを脱いだ。 ▼ジョーイ・ボトー
(レッズ/一塁手)
球宴選出6回、2010年にはMVPにも輝いたシンシナティの英雄も今季が10年契約のラストイヤー。9月24日のホーム最終戦では最後の打席でヒットを放ち、試合後は涙ながらのスピーチでファンを感動させた。ところが、シーズン最終日で審判の判定に抗議してまさかの退場処分。個性的な言動でも知られたボトーらしいフィナーレと言えなくもないが、本人は「少なくともあと1年はやりたい」と現役続行に意欲を示している。
▼アダム・ウェインライト
(カーディナルス/投手)
昨季終了直後から2023年限りでの引退を公言し、通算200勝を目標にラストイヤーに臨むも開幕から炎上続き(実は右肩関節唇を部分断裂したまま投げていた)。それでも、9月18日のブルワーズ戦で最後の力を振り絞り、7回4安打無失点の好投でマイルストーンに到達した。ラスト2試合は代打として出場、試合後のコンサート開催などで最後までファンを楽しませ、涙よりも笑顔中心の「サヨナラツアー」だった。
▼ドリュー・マッジ
(パイレーツ/内野手)
4月26日のドジャース戦でプロ14年目、33歳のオールドルーキーが念願のメジャーデビュー。味方選手やファンから大声援を受けて打席に立ち、「三振でこんなにうれしいのは初めて」と微笑んだ。3日後のナショナルズ戦ではメジャー初安打&初打点を記録し、敵地のファンからも大歓声を浴びた。5月5日にマイナーへ戻り、7月23日に2Aを解雇。それでも「俺はまだ終わっていないぜ!」と意気軒高なところを見せている。
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