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メジャー19年間の年俸は1億6718万1483ドル! 投手で登板した際の最高球速は…【イチローの軌跡をたどる「51」の数字:MLB編 Vol.2】

藤原彬

2019.12.31

マーリンズ時代の15年9月、イチローは念願(?)の公式戦のマウンドに立った。(C)Getty Images

 イチローがメジャーでも最高の選手の一人に数えられたのは、打撃だけでなく走塁と守備でもトップクラスの輝きを放ったからだ。2007年のオールスターで見せた史上初のランニングホームランや伝説のレーザービーム――。持ち前の俊足と強肩に巧の技術をかけ合わせ、外野守備でも多くのハイライトを作った。グラウンド外で話題を提供したのも、超一流の証左だろう。観る者を魅了し続けた日々が甦る17のキーナンバーを紹介しよう。

45
06年に盗塁を33回連続で成功させてア・リーグ記録を樹立し、同年の成功率95.7%はリーグトップ。連続成功は翌07年にまたいで45回まで伸ばすも、ビンス・コールマンの持つメジャー記録(50)には届かず。

56
01年にリーグ最多の56盗塁でタイトルを獲得した。前半戦終了時点でロジャー・セデーニョと28盗塁で並び、後半戦はリードを許す展開になったが、10月7日の最終戦で単独首位に。14個の三盗も両リーグ最多タイでキャリアハイにもなった。
 
81.3
通算盗塁成功率81.3%は、1950年以降で500盗塁以上を記録した20人中4位の高率だ。ちなみに、メジャー19年間で最も盗塁成功率が低かったのは02年で67.4%。タイトル獲得の翌年で相手バッテリーからの警戒が増したか、31盗塁に対して盗塁死がリーグ最多の15度を数えた。

416
02年から集計が始まった走塁指標「Net Gain」で+416は全選手のトップ。「Net Gain」は走塁での貢献を数値で表し、「BR Gain」と「SB Gain」の和で計算される。前者は「一塁から単打で三塁へ進んだ割合」や「二塁から単打でホームへ生還した割合」などで求められ、後者は盗塁がどれだけ効果的だったかが評価の基準になる。イチローのベースランニング能力は、セイバーメトリクスの見地からも極めて優秀だった。

509
メジャーデビューから8年連続で30盗塁をクリアし、通算509盗塁は2000年以降の選手ではMLB3位に位置する。その内訳は二盗が397、三盗が112で、対チーム別の最多はエンジェルスからの54盗塁。ちなみに、通算3000安打&500盗塁の達成者はイチローを含めて7人しかいない。
 
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グラウンドを離れても記録ずくめ