MLB

大谷が『20-20』を達成し、アストロズが意外な低迷。そして30球団の頂点に立つのは……2020年MLB5つの大予言

2020.01.03

二刀流を再開する大谷や大型契約でヤンキース入りしたコールを含め、今年のMLBも見どころ盛りだくさんになりそうだ。(C)Getty Images

 新年が明け、スプリング・トレーニング開始まであと1カ月半に迫った。2020年のMLBは一体どんなシーズンになるだろうか。妄想をたくましくしつつ、大胆に予想してみよう。

1 二刀流復帰の大谷が「20-20」を達成
「20-20」といえば、普通は20本塁打&20盗塁を意味するが、ここでは違う。トミー・ジョン手術から復帰し、二刀流を再開する2020年の大谷翔平(エンジェルス)にとっての「20-20」は「20本塁打&20先発」だ。

 まず、20本塁打に関しては打席数さえこなせばクリアできる目標だろう(メジャー2年間の通算は792打席で40本塁打)。6月12日~8月17日の33試合でわずか1本塁打と長打欠乏症に陥った昨季のような事態を避けられれば、20本どころか日本人選手では04年の松井秀喜以来となる30本の大台到達も不可能ではない。

 焦点になるのは「20先発」の方だ。現在、球団内ではマウンド復帰時期をあえて5月に遅らせるプランが浮上しているという。ただ、たとえそうなったとしても、20先発は無理な目標ではない。単純計算で、5月から9月まで月4先発で到達できる。

 球数やイニング数などで慎重なケアが求められるのは当然だが、あのベーブ・ルースでも達成していない「20本塁打&20先発」を達成すれば、二刀流選手として1年間完走できると証明することにもなる。歴史に新たな1ページを刻むシーズンを期待したい。
 
2 ダルビッシュが夏のトレードで移籍
 昨季後半戦のダルビッシュ有(カブス)のピッチングは「圧巻」の一言に尽きる。13先発で勝敗こそ4勝4敗ながら防御率2.76、奪三振率13.00に対して与四球率0.77。まさにサイ・ヤング賞クラスの投球だった。

 好投すればするほど移籍市場での価値も上がる。しかも、所属するカブスは戦力再編の時期を迎え、年俸総額を圧縮したいという思惑もある。今シーズン、開幕ダッシュに失敗するようなことがあれば、ダルビッシュ放出説はにわかに現実味を帯びてくるだろう。

 ダルビッシュは17年にもシーズン途中のトレードを経験している。この時は7月にレンジャーズからドジャースへ移り、リーグ優勝も経験したが、ワールドシリーズでは第3戦に続いて運命の第7戦でも大炎上。悔しい思いを味わった。トレードが決まっていない段階で言うのもおかしいが、この時のリベンジにも期待したい。

 移籍先については、残り契約額(4年間で8100万ドル)を考えると資金力が豊富なチームに限られる。仲が良い田中将大が所属するヤンキースはもちろん、夏場まで何とかプレーオフ戦線に踏みとどまることができれば大谷が所属するエンジェルスも候補に上がってくるかもしれない。