高校野球

芸能スカウトも放っておかない190cmイケメン投手の気になる進路は? 日本学園高のエース古川遼が抱き続ける夢

大友良行

2024.07.22

日本学園のエース古川。190センチの長身から投げ下ろす速球に加え、変化球の評価も高い。写真:大友良行

「モデルになりませんか?」

「えー!自分はプロ野球選手を目指しているので……」と半分ビックリしながらも辞退したという日本学園のエース古川遼投手(190センチ・76キロ、右投右打=3年)。確かに長身のイケメンが街中を歩けば、目立つし芸能スカウトたちが放っておくわけがない。

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 モデルは未知数だが、ピッチングは素晴らしいものを持っている。

 青春時代の夏物語最終章を迎え、20日の西東京大会5回戦で強豪・早稲田実と激突した。勝てばチームが当初目標としていた『ベスト8入り』で気合十分だった。

 ここまでの古川の活躍は以下の通りだ。まず初戦は、国際中教高、東村山、府中、都武蔵の連合チームと対戦。9点リードの5回から3番手で登板。6回コールドで下し、続く農大一高戦も後半から途中登板。ストレートを軸にカーブ、スライダーを効果的に使い、9対2の7回コールド勝ち。

 3戦目の聖パウロ戦は、久しぶりの先発で登板。「厳しいゲームだったが、しっかり勝たないと次に行けないので,古川を先発させました」と高橋優輔監督。立ち上がりに慎重さを欠いて先取点を奪われるものの後半、打線の後押しで完投勝利に繋げた。

 古川の投球内容についても語ってくれた。

「特に良くも悪くもなかったです。もともと力で抑えるのではなく、打たせて取るタイプなのです。9安打を打たれましたが、心配はしていません。いつものことなので」と高橋監督。

 そんな古川が注目されだしたのは。4月初めの春季東京都大会で、これもプロがマークする日体荏原の吉田健汰投手とお互い一歩も引かぬ、息をのむ投手戦を繰り広げたからだ。6回を4安打で抑えたのがネットニュースで取り上げられ、スカウトたちが視察にくるようになった。ヤクルトの橿渕聡スカウトデスクは「ケガもなくここまで来れている。まだ身体が細いので、体力強化は必要ですが、変化球も投げれるし、考えたピッチングをしています。良いものを持っています」と評価している。

 古川は、2006年東京江戸川区生まれ。両親と4歳上の兄との4人家族。小学3年から大雲寺スターズ(軟式)で父親の影響を受け野球を始め、中学時は江戸川東シニア(硬式)で活躍してきた。家族揃って背が高い。特に父方、母方にも高身長の方が多いので、180センチある父親の勝章さん(53歳)は「遺伝」だと思っているそうだ。母親は170センチ、兄は186センチと、とにかく皆さん揃ってデカイ。しかも男3人は投手だ。

「私も長男も野球をやっていたので、次男の遼がやるのは自然な流れでした。次男坊らしくおとなしい性格ですが、目立ちたがり屋的な面も持っています。調子に乗るタイプなので、いつも家では何かしら歌を歌っています」
 
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