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佐々木朗希の争奪戦に敗れ、またも日本人選手を獲得できなかったヤンキース「ある意味、NYの悪評は17ー18年オフの大谷翔平から始まった」地元メディアは観念

THE DIGEST編集部

2025.01.15

佐々木朗希の争奪戦に敗れたと言われるヤンキース。20年オフに田中将大が退団して以来、日本人選手を獲得できていない。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

佐々木朗希の争奪戦に敗れたと言われるヤンキース。20年オフに田中将大が退団して以来、日本人選手を獲得できていない。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 ニューヨーク・ヤンキースが日本人選手の獲得に苦戦している。今オフには佐々木朗希の争奪戦に参戦したものの、脱落したと報じられている。佐々木が最終候補に残したのは、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス、トロント・ブルージェイズのようだ。

 昨オフにもヤンキースは大谷翔平、山本由伸の獲得に名乗りを上げたが、いずれとも契約できなかった。このように日本人選手を逃し続けているチームに対し、ヤンキース専門メディア『Yanks Go Yard』は、「ヤンキースのファンは、佐々木が西海岸を希望していること、ブライアン・キャッシュマンGMのプレゼン資料がいかに優れていたとしても、ドジャースとパドレスに勝てない運命を、ずっと前から受け入れていた」と、あきらめの境地を記した。

 しかし、西海岸のドジャースやパドレスに負けた点は受け入れても、カナダ球団のブルージェイズに劣ったことに納得していないようだ。

「なぜブルージェイズは最終候補に残ったのか? 個人的な好みなのか、特別な事情があるのか? それとも東海岸唯一のトロントが、明るい未来の展望を描いてニューヨークとの直接対決に勝利したのか? 佐々木に関して言えば、金額は焦点になっていない。どうやら壮大な球団ビジョン、施設、インフラでヤンキースを上回ったようだ」

 同メディアは、ヤンキースのブランドが日本人選手に伝わらないことを問題視。この流れが今後も続く懸念を示している。

「日本人選手がNYを敬遠するパターンが生まれつつあるのだろうか? 佐々木のケースは独立した出来事で、ヤンキース帝国にとってたまたま悪い結果に終わったのだろうか? この問題は1年後にまた大きな話になる。25年オフには村上宗隆が市場に出てくるからだ」

【画像】イチロー、松井秀喜、ダルビッシュ…MLBで活躍した歴代日本人選手を一挙振り返り!
 
 さらに過去の日本人選手の事例を挙げた。「イチローや佐々木主浩、野茂英雄、石井一久らが日本からシアトル・マリナーズやドジャースに辿り着いたのには十分な理由があった。どれだけの金額をもってしても論破できない、明確な快適性が決定的な理由になることもある。一方のヤンキースも、松井秀喜、伊良部秀輝、そして佐々木朗希にとって重要人物と言われた田中将大と契約した実績を持っている。それでも、現在のヤンキースブランドは、佐々木朗希の最終決定を左右するほど重要な要素ではないのだ」と、地理的要素に加え、球団のブランド力に陰りが見えている点を指摘している。

「ある意味、近年のニューヨークに対する悪評は、2017ー18年オフの大谷翔平が最初の面談を断った時から始まったのかもしれない。ヤンキースは大谷が契約する最有力候補と考えられていたが、実際に大谷は興味がなかった。ロサンゼルス・エンジェルスが西海岸だったからなのか、NYの熱狂的で神経質なファンの前で、歴史の重圧を感じながらスポットライトを浴びることに恐怖を感じたからなのか。1年前の山本のケースでもチャンスがなかった。これが大谷の波及効果なのか、球団に対する普遍的なイメージなのか」

 ヤンキースは2020年オフに退団した田中将大を最後に、日本人選手と契約できていない。同メディアは、「球団首脳陣は、佐々木の獲得失敗を反省しないといけない。今回もまた、何らかの先入観を覆すには十分ではなかったということだ」とし、25年シーズンのオフに巻き起こるであろう、村上の争奪戦に備えるべきだと主張した。

構成●THE DIGEST編集部

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