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「佐々木朗希の契約に怒りの感情を持つ人たちは、歴史を勉強するべき」ドジャース地元メディアが“アンチ”に反撃

THE DIGEST編集部

2025.01.21

現地1月17日、佐々木は自身のSNSでドジャースと契約する意思を表明した。写真:鈴木颯太朗

現地1月17日、佐々木は自身のSNSでドジャースと契約する意思を表明した。写真:鈴木颯太朗

 大きな注目を集めた佐々木朗希の争奪戦は、佐々木本人がロサンゼルス・ドジャースと契約すると発表したことで決着した。この話題は、とりわけ他球団ファンから怒りの声が挙がった。

 1年以上前から、佐々木がドジャースに移籍すると盛んに報じられていたこともあり、かねてから合意していたという密約疑惑が浮上したほどだ。MLBの調査の結果、密約などの不正行為はなかったと結論付けられたが、他球団ファンによる反ドジャースの感情は高まっている。

 ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』が、そうしたアンチに対して反撃した。「ドジャースは現在のオーナーや所属するスター選手たちより以前から、日本人選手と長い付き合いがある。数十年前に蒔いた種が実を結びつつあるのだ。佐々木の契約に怒りの感情を持つ人たちは、歴史を勉強するべきだ」と説いた。

 ドジャースは60年も前から日本野球と交流していた。殿堂入り監督のトミー・ラソーダは1965年にドジャースのスカウトとして日本に派遣され、マイナーリーグのコーチ仲間とともに野球教室を行なった。ラソーダが監督に就任した後、93年にドジャースは3度目の日本遠征を行ない、数チームと試合を行なっている。

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 95年には野茂英雄がドジャースに入団。ラソーダ監督のもとで新人王に輝いた。監督退任後もラソーダと日本との交流は続き、2001年に野茂の古巣・近鉄の球団アドバイザーに就任。08年には長年にわたる日米球界の交流に寄与したとして、政府から旭日小綬章を授与された。

 ラソーダ監督が息子と称した野茂のドジャースでの成功は、イチロー(シアトル・マリナーズなど)や松井秀喜(ニューヨーク・ヤンキースなど)らがMLBでプレーする道となった。ドジャースでは石井一久、斎藤隆、黒田博樹、前田健太、ダルビッシュ有らに続き、24年から大谷翔平、山本由伸が在籍している。

 ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成総責任者は、大谷と山本を獲得した24年にこう語っている。

「彼らの契約は優勝の確率を高めるものだ。しかし、本当の意味は、熱狂的なドジャースファンとして育った日本の子どもたちが、NPBで成長し、MLBでプレーしたいと思った時に、“ドジャースに入りたい”と思ってもらう潜在的な価値にある」

 佐々木とドジャースの契約にアンチが反感する一方、ドジャース地元メディアは、佐々木の入団は球団と日本の歴史の賜物だったと受け止めているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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