２月に始まる春季キャンプを前に、サンディエゴ・パドレスが揺れている。2024年に14勝を挙げたエースのディラン・シーズに続いて、13勝のマイケル・キングにも退団報道が飛び出したのだ。

　米メディア『The Athletic』のケン・ローゼンタール記者が「各球団がトレードの協議を続けている」として、パドレスのシーズとキングの名前を列挙した。シーズのトレード移籍の噂は以前から出ていたが、キングについては今オフで初めて報じられた。

　パドレス専門メディア『Friars on Base』もシーズとキングの話題に触れ、「ローゼンタール記者が、パドレスにはビッグネーム数人をトレードに出したい願望があると伝えた。ともに29歳のシーズとキングでは、シーズのほうが人気かもしれない。過去４年でサイ・ヤング賞投票トップ５に２度入り、９回あたりの奪三振数でリーグトップに立ったこともあった。25年の契約がわずか1375万ドル（約21.4億円）で、財政的に安定した球団にとっては間違いなくお買い得の投手だ」と報じている。

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  「パドレスに財政的な安定性がない点が、キングのトレードの噂が広まった直接の原因だ。パドレスとキングは調停を回避するための合意に達することができず、14年以来となる調停審問に臨むことになりそうだ。キングは年俸880万ドル（約13.7億円）を求めているが、球団は732万5000ドル（約11.4億円）を希望。23年に亡くなった前オーナーの妻が経営権を求めて義兄弟を提訴している混乱が続いているため、球団の交渉力は万全ではないかもしれないが、投手陣の不安を考慮すえば、キングの条件に屈するかもしれない」

　キングは24年に30回先発して、13勝９敗、防御率2.95を記録。シーズの14勝に続く勝利数を挙げている。24年にパドレスで二桁勝利だったのは、この２人だけだった。「シーズと同様に、キングも非常にリーズナブルな価格の投手。どの球団でも手が出せる。２人とも開幕時点でチームにいないかもしれない」と、同メディアはシーズとキングの流出は、やむをえないと受け止めた。

構成●THE DIGEST編集部

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