稀代の安打製造機の言葉に感嘆の声が漏れている。

　アジア人として史上初めて米国の野球殿堂入りを果たしたイチロー氏（シアトル・マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター）が、古巣の公式インスタグラムに登場。シアトルのファンに向けて、90秒の感謝メッセージを公開した。

　100年以上の歴史を誇る米球界において、日本人選手初となる偉業を成し遂げたイチロー氏はまず、「シアトルのファンの方々、皆さんはこの日が来るとはおそらく想像していなかった。それは僕もそうなんですね、全く想像していなかった」と切り出し、「でも、１日１日を大切に過ごしていると、こんなにいいことがあるんだ」と殿堂入りの喜びを語る。

　そして、日々の鍛錬の積み重ねの大切さを次のように説いた。

「僕より才能のある選手はたくさんいます。可能性がある選手、いっぱいいます。僕は自分の能力を日々高めるためにずっと続けてきました。同じようなことを続けてきました。その時に思うことは、小さなことの積み重ねが最終的にこんなところまで来たんだということを、あらためて思い返させてくれた１日になりました」

　イチロー氏は今後について、「これから僕はチームと一緒にユニホームを着て、もちろんグラウンドに立ちます。僕ができることを模索しながら自分なりにこれからもチームのために頑張っていきたいと思います」と、引き続きマリナーズのサポートを約束した。
  　日米通算4367安打を記録した天才バッターの言葉に日米ファンは感銘を受け、同球団のインスタのコメント欄には賞賛が届いている。

「あなたはこの名誉に値する！」
「イチローこそ、唯一無二の最高選手」
「上品で、勤勉であり、なんて素晴らしい人間なんだ」
「どんな偉業も成し遂げるために努力を惜しまず、イチローはその教訓を私たちに与え続けてくれている」 
「みんながこれほど謙虚だったら、この世界がどうなるのか想像してみてほしい」

　イチロー氏は2000年オフにシアトル・マリナーズに移籍すると、01年に打率.350で首位打者を獲得し、新人王とア・リーグMVPをダブル受賞。04年にはシーズン歴代最多となる262安打を放つなど10年連続200本安打、ゴールドグラブ賞を10度受賞するなど計19年間のMLBキャリアで通算3089安打をマーク。数々の記録を塗り替え、卓越した技術でファンを魅了した。
　
構成●THE DIGEST編集部

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