プロ野球

「元に戻した、ということです」他球団と同じく1日からの始動となった西武、「この時期では考えられないくらい良い球を投げていた」と西口新監督を唸らせた投手とは

岩国誠

2025.02.02

西武ライオンズの西口新監督。写真:岩国誠

 西口文也新監督のもと、屈辱的なシーズンからの巻き返しを狙う埼玉西武ライオンズは1日、宮崎・南郷スタジアムで春季キャンプを始動した。

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 練習開始前に行なわれた歓迎セレモニーで、地元園児たちのマーチングバンドの演奏に迎えられた西口監督は「園児の皆さんからは素晴らしい演奏で笑顔をもらいました。一生懸命練習してきたことが伝わってきたので、園児の皆さんに負けないくらい、ここにいる選手たちも一生懸命練習してもらいたいと思います」と、キャンプ初日を迎える選手たちに奮起を促した。

 その言葉を聞いた選手たちは雨で終日室内での練習となった中、各自がしっかり身体を動かして17時過ぎに初日を終えた。

「あいにくの天気だったので、晴れやかな気分で初日を迎えることはできなかったんですが、初日にしてはこれくらいで十分かなという練習はできたと思います」

 少し恨めしそうに空を見上げながら、穏やかな表情で西口監督が初日の練習を振り返った。
 
「どれくらい自主トレ期間で練習してきてくれるかなというところで、動きを確かめる意味で見ていましたが、それなりにみんな動けていたので安心しています」

 今年は過去2年とは違い、他球団と同じく1日からの始動となった。

「元に戻した、ということです。狙いとかではなく、弱かったんだからやるしかない。ただ、気持ち的には全然違います。(1日に)ジャージでやっているのと、ユニフォームでみんなで揃ってやるんだっていうのは、気持ち的にも違いますし、大勢の中でやるってなったら、周りで見てくれている人も多い。(遅いキャンプインと)どちらが正解かっていうのはわからないけど、こうやってみんなで集まって、4、5日でも早くやる方が、気持ち的にも入るかなっていうのはあると思います」

 初日のキャンプで特に「気持ちが入っている」と感じたのが、室内練習場にあるブルペンだった。

 11投手がブルペン入りしたこの日、支配下登録を狙う新加入の黒木優太(30・前日本ハム)や、羽田慎之介(21)、黒田将矢(21)、菅井信也(21)の「2021年入団の高卒トリオ」、さらには翌22年入団の山田陽翔(20)などフレッシュな顔ぶれが並んでいたが、彼らを含めブルペン入りした全11投手が、初日から捕手を座らせて投球を行なっていた。これはチームとしての方針なのか。
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