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右翼転向の33歳トラウト「名手ハンター、グリフィーJr.に話を聞く」米紙も期待「もしMVPの活躍を見せればエンジェルスが優勝争いに…」

THE DIGEST編集部

2025.02.18

中堅から右翼にコンバートするトラウト。週1程度でDHでの出場もあるという。(C)Getty Images

中堅から右翼にコンバートするトラウト。週1程度でDHでの出場もあるという。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスのマイク・トラウトが、中堅から右翼へのコンバートを決断した。

 米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者によると、2月14日に放送局『MLB Network』が選手ランキングで39位になったことをトラウトは把握しており、「あぁ、そうだね。そういうのを聞くと、やる気が湧いてくるんだ」とほほ笑んだという。

 MLB屈指のスラッガーは、2014年、16年、19年にア・リーグMVPを受賞しているが、近年は故障続き。20年シーズンから昨シーズンまでの出場試合数は、53、36、119、82、29とフル稼働できていない。

「(選手ランキングの上位は)この数年、みんな好調だ。(怪我もあって)私はそのレベルに達していない。自分の立場を知っているつもりだよ」と語ったトラウトは、ロン・ワシントン監督、ペリー・ミナシアンGMと16日に会談。慣れ親しんだ中堅から右翼への転向と、週1回ほどDHとしてプレーすることに同意した。すべてはシーズンを通して怪我なくプレーするためだ。

「監督やGMは、私の身体面にとって何がベストなのか、フィールドに残すためにあらゆることを検討し、そして右翼に移る結論に達した。キャンプでトライしてみて、どうなるか見てみよう」

 トラウトは22年3月、当時のジョー・マドン監督から右翼へのコンバートを提案されたが、これを拒否。中堅手としてプレーを続けていた。しかし、身体的な負担もあって近年は怪我が絶えなかった。

 ナイチンゲール記者によると、トラウトは2014年以降、中堅手としてしかプレーしておらず、右翼の経験はキャリアを通じてわずか17試合。そこでトラウトは球団OBであり、中堅手として9年連続ゴールドグラブ賞を受賞した名手トリー・ハンター(現在はエンジェルスのGM補佐)や、10年連続ゴールドグラブ賞のケン・グリフィーJr.にアドバイスを求めるという。とくにグリフィーJr.は2007年に37歳で中堅から右翼にコンバートした経験を持っている。

【動画】トラウトのインタビュー & エンジェルスの春季キャンプ
 
「右翼に移った選手はたくさんいるから、彼らと話をするよ。キャンプでポジションの違いを感じて、あとは慣れていくだけだ。知っての通り、この数年は怪我で大変だった。右翼へのコンバートは有効だと思う。中堅では右中間、左中間へのカバーがあるけど、右翼では守備範囲が限定される。右翼へのコンバートやDHに入ることで、つねに自分の調子を確かめられる。何かを感じたり、痛みを覚えたり、休む必要がある場合はコーチ陣やフロントとコミュニケーションをとる。それでいいと思うよ」

 こう語ったトラウトは、エンジェルスと6年2億1200万ドル(約322億円)の契約を残している。完全なトレード拒否条項もあり、どこかに移籍することはなく、今後もチームの顔としての立場は変わらない。

 ナイチンゲール記者は、「もし12年から19年までの平均成績、打率.308、OPS1.009、35本塁打、92打点と、MVP候補に入るような活躍を見せることができれば、エンジェルスが優勝争いに加わるきっかけになるかもしれない」と、新右翼手への期待を綴っている。

 エンジェルスは9年連続負け越し、10年連続でプレーオフを逃している。MVP3度のスーパースターがポストシーズンでプレーしたのはわずかに1回(14年)。はたして25年のトラウトは、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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