もういくつ寝ると球春到来。
2月1日は「プロ野球の元日」と言われ、全12球団がこの日にキャンプイン。2020年シーズンもいよいよ幕開けです。
巨人は今季も原辰徳監督のもと、8年ぶりの日本一奪還を目指します。
春季キャンプは新しいチームとして始動し、日が暮れるまで練習が続き、実戦形式になると各選手の猛アピールが繰り広げられます。
私がその中で注目するのは、今年38歳になるベテラン亀井善行選手です。
チーム最年長だった阿部慎之助さんが昨季引退し、今季は亀井選手が中島宏之選手とともに野手最年長になりました。
亀井選手は昨季2年連続の規定打席に到達して、打率2割8分4厘、13本塁打、55打点をマークし、シーズン序盤は「5番」を打ち、5月下旬頃からほぼ「1番」を任されました。
原監督は今季も巨人打線のキーポイントに「1番」と「5番」の確立をあげています。
昨季、亀井選手が1番に定着した頃、次のように話していました。
「ベテランらしい1番打者の役割をしたいね。試合が始まって、まず相手へ自分のチームの印象を与えることになるし、逆に自分のチームにも相手ピッチャーが今日はどれくらい球が走っているのかなどの調子を伝えられる。塁に出ることはもちろんだけど、全球種投げさせるくらい一球でも粘りたい」
いつでもチームのことを考える亀井選手ならではの言葉でした。
「5番で打ってた時もだけど、うちの2番(坂本)3番(丸)がよく打つからほんと、プレッシャーだよ」
くしゃっと笑いジワを見せながら、最後にそう付け加えました。
亀井選手は自分が結果を出せてないと思うと、誰よりも早くグラウンドに来て早出練習を行い、長時間バットを振り続けます。気になるポイントを確かめたり、打撃フォームを変えたり、常に最善の自分を模索してる姿をたくさん見てきました。
昨季のあるとき、支配下登録されたばかりで初の一軍昇格を果たした18歳下の山下航汰選手と並んで早出の打撃練習を行う姿もありました。
「後輩から聞かれたらもちろんアドバイスするけど、自分は背中で見せるタイプかな。もっと後輩たちが自分を追い抜くくらい出てきて欲しい」
後輩思いの大先輩はそう話していました。
実際、山下選手も「ずっとテレビで見てきた亀井さんが隣にいて緊張しましたが、凄く勉強になりました!」と目を輝かせていました。
亀井選手は報道陣に対しても分け隔てなく丁寧に取材を受けている姿をよく目にします。私も巨人担当になったばかりで緊張してる時に「元気?俺はしんどいよ(笑)」と気さくに声をかけてくれたり、昨年優勝ビールかけを行った時に「頑張って取材してくれた」とたくさんビールをかけて頂きました(笑)。
そんな優しい人柄から誰からも愛される亀井選手は、今年でプロ16年目。順風満帆な野球人生ではなく、怪我に苦しむ時期もたくさんあって、乗り越えてきたからこそ。
「代打での出場があったから一打席にかける集中力が身についた。バッティングには波があるのはわかってるし、1シーズン戦い抜く身体をケアしながら、メンタルをいかに安定させるのかも大切」
すべての経験が今の自分に生きていると話しています。
今は眠れる時は10時間くらい睡眠時間を取るそうで、年々身体が若返ってるように感じているようです。
今キャンプも人一倍汗をかいて、時折笑顔をのぞかせながら、後輩達に負けずに白球を追ってる姿が目に浮かんできます。
取材・文●真鍋杏奈(フリーアナウンサー)
【巨人キャンプPHOTO】巨人が宮崎でキャンプイン。サンマリンスタジアムの観衆は2万3000人!
【著者プロフィール】
ホリプロ所属。ラジオ日本「ジャイアンツナイター」。ベンチリポーターやスポーツニュースを担当。スポーツ全般を取材。プロ野球、社会人野球、高校野球の番組を務める。趣味はスポーツ観戦。ゴルフ。
2月1日は「プロ野球の元日」と言われ、全12球団がこの日にキャンプイン。2020年シーズンもいよいよ幕開けです。
巨人は今季も原辰徳監督のもと、8年ぶりの日本一奪還を目指します。
春季キャンプは新しいチームとして始動し、日が暮れるまで練習が続き、実戦形式になると各選手の猛アピールが繰り広げられます。
私がその中で注目するのは、今年38歳になるベテラン亀井善行選手です。
チーム最年長だった阿部慎之助さんが昨季引退し、今季は亀井選手が中島宏之選手とともに野手最年長になりました。
亀井選手は昨季2年連続の規定打席に到達して、打率2割8分4厘、13本塁打、55打点をマークし、シーズン序盤は「5番」を打ち、5月下旬頃からほぼ「1番」を任されました。
原監督は今季も巨人打線のキーポイントに「1番」と「5番」の確立をあげています。
昨季、亀井選手が1番に定着した頃、次のように話していました。
「ベテランらしい1番打者の役割をしたいね。試合が始まって、まず相手へ自分のチームの印象を与えることになるし、逆に自分のチームにも相手ピッチャーが今日はどれくらい球が走っているのかなどの調子を伝えられる。塁に出ることはもちろんだけど、全球種投げさせるくらい一球でも粘りたい」
いつでもチームのことを考える亀井選手ならではの言葉でした。
「5番で打ってた時もだけど、うちの2番(坂本)3番(丸)がよく打つからほんと、プレッシャーだよ」
くしゃっと笑いジワを見せながら、最後にそう付け加えました。
亀井選手は自分が結果を出せてないと思うと、誰よりも早くグラウンドに来て早出練習を行い、長時間バットを振り続けます。気になるポイントを確かめたり、打撃フォームを変えたり、常に最善の自分を模索してる姿をたくさん見てきました。
昨季のあるとき、支配下登録されたばかりで初の一軍昇格を果たした18歳下の山下航汰選手と並んで早出の打撃練習を行う姿もありました。
「後輩から聞かれたらもちろんアドバイスするけど、自分は背中で見せるタイプかな。もっと後輩たちが自分を追い抜くくらい出てきて欲しい」
後輩思いの大先輩はそう話していました。
実際、山下選手も「ずっとテレビで見てきた亀井さんが隣にいて緊張しましたが、凄く勉強になりました!」と目を輝かせていました。
亀井選手は報道陣に対しても分け隔てなく丁寧に取材を受けている姿をよく目にします。私も巨人担当になったばかりで緊張してる時に「元気?俺はしんどいよ(笑)」と気さくに声をかけてくれたり、昨年優勝ビールかけを行った時に「頑張って取材してくれた」とたくさんビールをかけて頂きました(笑)。
そんな優しい人柄から誰からも愛される亀井選手は、今年でプロ16年目。順風満帆な野球人生ではなく、怪我に苦しむ時期もたくさんあって、乗り越えてきたからこそ。
「代打での出場があったから一打席にかける集中力が身についた。バッティングには波があるのはわかってるし、1シーズン戦い抜く身体をケアしながら、メンタルをいかに安定させるのかも大切」
すべての経験が今の自分に生きていると話しています。
今は眠れる時は10時間くらい睡眠時間を取るそうで、年々身体が若返ってるように感じているようです。
今キャンプも人一倍汗をかいて、時折笑顔をのぞかせながら、後輩達に負けずに白球を追ってる姿が目に浮かんできます。
取材・文●真鍋杏奈(フリーアナウンサー)
【巨人キャンプPHOTO】巨人が宮崎でキャンプイン。サンマリンスタジアムの観衆は2万3000人!
【著者プロフィール】
ホリプロ所属。ラジオ日本「ジャイアンツナイター」。ベンチリポーターやスポーツニュースを担当。スポーツ全般を取材。プロ野球、社会人野球、高校野球の番組を務める。趣味はスポーツ観戦。ゴルフ。