プロ野球

打率4割で首位打者争い快走中! オリックス太田椋は「打球の質がよくなってきた」【オリ熱コラム2025】

THE DIGEST編集部

2025.04.30

例年になく不調だったオープン戦から一転、シーズンでは絶好調の太田。首位打者争いでも目下独走中だ。写真⚫︎野口航志

 オープン戦での低迷が嘘のように開幕から好調が続いているオリックス。ここ最近はチーム打率が下降線を辿っているのは気がかりなところだが、そんな中でも一人好調なのが太田椋だ。4月29日時点で打率4割、4本塁打16打点で、打率はリーグトップ。本塁打もトップまで1本差につけているのだ。

 開幕戦の3月28日楽天戦で初球ホームランを打った際には、「もう行ったと思いました。オープン戦はちょっとどうかなと思ってたんですけど、気持ちよくバット触れるようにと思って練習してきたんで、ファーストスウィング目でよかったです。ほんとに積極的に行こうと思ってたんで、それがいい結果に繋がってよかったです。ほんと、練習でやってた通りというか、いい感覚で振れました」と手ごたえについて話していた。

 今年の春季キャンプからオープン戦にかけては苦しむ姿も見受けられた。昨季までは中嶋聡前監督が「春までは調子がいいんですけどね」と嘆くほど「春男」のイメージが強かったにもかかわらずだ。「正直よくはなかったですね、不安の方が大きかったですけど、この4日間(オープン戦から公式戦練習まで)空いた中で、ちゃんともう1回スウィングを見直したというか。気持ちよくスウィングしていこうと思ってやってたんで、いい結果につながってよかったです。ちょっと間を作ろうというか、慌てずにしっかり自分の形で間をしっかり作ってからバッティングしようと思ってやってました」と開幕までの調整が結果に現れているようだ。
 
 今月に話を聞いた時には「練習からも打球方向もそうですし、角度的にもしっかり低い打球を打ててるなって感じなんで。それは試合でもできてる。しっかり真っすぐ飛んでいく(打球)。どの方向にもまっすぐ飛ばしたいですね。やっぱ打球の質っていうのはずっと意識してやってました。それがやっと1週間前ぐらいから良くなってきたって感じ。あまり自分で意識しようと思わなくても、今は間ができてるかなっていう状態ですね」と課題に挙げていた「間」の部分も試合を重ねるにつれて克服できたという。

 いつもと変わらず、数字や打順にはこだわっていないものの「3番が理想」という言葉通りの起用も増えてきた。どこまで4割をキープできるのかも含めて楽しみである。怪我での離脱が多いだけに、今年こそはフルシーズン一軍で過ごしてもらいたい。

文⚫︎THE DIGEST取材班
写真⚫︎野口航志