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プロ野球

ドラ4ルーキー山中稜真の開き直り――「みんな見てねえやぐらいの気持ちで打席入ってます」【オリ熱コラム2025】

THE DIGEST編集部

2025.04.30

オリックスのドラフト4位といえば、古くはイチロー、最近では山本由伸(現ドジャース)がいる。山中(写真)は彼らのような出世頭になれるか? 写真⚫︎野口航志

オリックスのドラフト4位といえば、古くはイチロー、最近では山本由伸(現ドジャース)がいる。山中(写真)は彼らのような出世頭になれるか? 写真⚫︎野口航志

 オリックスでは目下、昨年のドラフト1位ルーキー麦谷祐介が注目の的だ。だが、4位の山中稜真も麦谷と同じく開幕一軍の切符をつかみ、29日現在8試合にスタメン出場、3番でも起用されるなど首脳陣の期待も大きい。捕手登録だが、外野や一塁も守れるユーティリティプレーヤーで、スカウト陣からは「頓宮のライバルになってもらいたい」という強い期待がある。俊足とあってファームでは盗塁も2度成功している。

 4月5日の日本ハム戦では初ヒットだけじゃなく、初打点もマーク。「ずっと滞同してて試合に出る機会がなくて、久しぶりのスタメンだったので、実戦離れの不安というよりも、使ってくれたからには結果出したいって思って、なんとかヒット出したいなっていう思いでこの打席に入ってました。やっぱり初安打が出るっていうのは出ないと全然違うと思うんで、そこではほっとしました」と結果を出せたことに安堵の表情を浮かべていた。
 
 最近はプロの球に苦戦しているが「捉えたと思ったのが正面突いたりとか、外野の頭を越えないっていう打席が続いているので。何かを変えるというよりは、やっぱそこは続けていって結果はついてくるかなと思うので。特にその状態が悪いっていうよりは、今のこのスタイルをちゃんと貫いていきたいなっていう思いがあります。特に打席内でアガるとか、そういうこともなく。落ち着いて1打席1打席臨んでいるかなと思います。もともとアガるとかあんまなかったんですけど、初スタメンの時とかもやっぱり試合前すごい緊張していたんですけど、みんな見てねえやぐらいの気持ちで打席入ってます」とニヤリ。しばらくは自分の力を信じてプロのピッチャーと対峙していくようだ。

 ドラフトに指名された際には、報道陣が来ないという屈辱を味わった。「あの時は指名されて、一通り挨拶して、高校だったり大学の指導者の方に挨拶をして、1時間ぐらい経って会見場に行ったら、あの(誰もいない)状況だったんですけど。なんか、正直言うと、悔しさもありましたけど、プロになれたことの方が大きすぎて。本当に見返してやればいいやくらいで思ってました。なんか、真に受けるほど、落ち込むほどっていうよりは、それこそ、その時(三菱重工Eastの)マネージャーさんも言ってたように見返せばいいじゃんって。まずはこう、プロになりたくてもなれなかった人か何人も何百人もいるんで。自分の周りにもいましたし。まずはそうなれたことを、その日は素直に喜んでいいのかなっていうのは思ってます。発する言葉は意識して。自分自身はめちゃめちゃ心配性で、もうめちゃめちゃ考え込むタイプではあるんですけど、それを口にする”言霊(ことだま)”とかを自分は結構嫌なので、ポジティブというか、冷静にというか。分析は自分のこともそうですし、人のことも冷静に。なるべく感情的にならずっていうのは1つ意識しています」と前向きだ。

 今はメディアから話を聞かれる場面も増えた。ルーキーイヤーのうちにヒーローインタビューに選ばれるような活躍が期待される。

文⚫︎THE DIGEST取材班
写真⚫︎野口航志
 

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