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負傷エドマンの”代役”キム・ヘソンが初アーチ、好守備で躍動。気になる今後の起用法を指揮官が示唆「トミーとテオが復帰したら…」

THE DIGEST編集部

2025.05.15

MLB初本塁打を放ったキム。メジャー昇格後、好調をキープしている。(C) Getty Images

MLB初本塁打を放ったキム。メジャー昇格後、好調をキープしている。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースのキム・ヘソンが現地5月14日、本拠地でのアスレティックス戦に9番・二塁で先発出場し、1点ビハインドの5回にメジャー初ホームランを放った。貴重な一発にチームは勢いづき、終盤に逆転勝ちした。

 韓国人ルーキーがバットで魅せた。5回、先頭で登場したキムは2球目の直球を強振すると、打球は右中間スタンドに一直線で入った。メジャー昇格後、待望の初アーチにキムは両手を上げてダイヤモンドを一周。ネクストバッターで控えていた大谷翔平と笑顔でハイタッチを交わした。

 先発の山本由伸を援護する一発で試合を振り出しに戻したドジャースは6回2死一塁でキムに3度目の打席が回ってきたが、デーブ・ロバーツ監督は勝負所とみてミゲル・ロハスを代打に送る。するとこの采配がズバリと当たり、ロハスが適時二塁打で4対3と勝ち越しに成功。さらに8回にはムーキー・ベッツの2点適時二塁打などで一挙5得点を加え、試合を決定づけた。
 
 今月2日にドジャース傘下の3Aから昇格後は、出場11試合で9安打3打点(本塁打1)、打率.360、2盗塁と大活躍をしている韓国の至宝。守備でも二塁と中堅を守り、この日は5回表に中前に抜ける当たりを横っ飛びで捕球して二ゴロにするなど、攻守でチームに貢献している。

 怪我人が続出するチームにあって韓国人ルーキーの躍動は首脳陣の目を引いている。事実、ロバーツ監督は試合後、「彼のスイングは少し独特だが、まったく問題ない。重要なのはボールにしっかり当てること。今日はホームランも出たし、ダイナミックな選手だ」と褒め称えると、「打球を前に飛ばせば、何かが起こる可能性がある。守備でも素晴らしいプレーをしていたね」と、攻守での活躍に目尻を下げた。

 ただ、気になるのは今後の起用法だ。当初は右足首を負傷したトミー・エドマンの“代役”として昇格した立場。試合後、指揮官は現地の報道陣からエドマンやテオスカー・ヘルナンデスなど現在負傷者リストに入っている選手が復帰した場合の起用について問われると、「確かにそうだ。トミーとテオが復帰したら、いくつか決断を下さなければならない」と前置きしたうえで、「キムのパフォーマンスとプレーぶりは、間違いなく有利に働くだろう。非常に印象的だし、チームに良い影響を与えている」と話し、2人が復帰後もキムのメジャー残留を示唆するコメントを残した。

 ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』のダグ・マッケイン記者も韓国人プレーヤーのメジャー残留に太鼓判を押しているひとりだ。同氏は自身のXに「キム・ヘソンは、ドジャースに残留して成長する必要がある」と記しており、「彼のスピードと万能性は、チームに価値をもたらす」と強調。ドジャースの打者には数少ない俊足巧打の26歳に期待を注いでいる。

 開幕前は打撃面で課題が浮き彫りとなり、マイナーでのスタートを余儀なくされたが、少しずつチャンスを生かし、ついにメジャー切符を掴んだキム。生き残るためにも、首脳陣へ必死のアピールは続く。

構成●THE DIGEST編集部

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