2025年シーズン、オリックス・バファローズの紅林弘太郎はまずまずのスタートを切った。開幕から安定した打撃を見せ、5月終了時点で打率.283。プロ6年目の今季は打撃内容に手応えを感じさせる数字を残している。
【写真】球場を盛り上げるオリックス・バファローズ球団公式ダンス&ヴォーカルユニット 「BsGravity」を特集!
だが、それはあくまで“及第点”。確かに前進はしている。ただ、期待されているのは「成長」ではなく「覚醒」だ。本人も、自分の殻を破るために試行錯誤を続けている。
その一つが、打撃フォームの見直しだ。
「もともとタイミングを取るのが上手くないんで」。
本人のこの言葉の通り、今季は始動を早め、前足を蹴り出すような動作でリズムを取りにいく形へと調整した。
「やっぱり去年、全然(成績が)ダメだったので、何か変えないとなっていう風に。フォームを変えるというよりかは、どうしたらタイミングがうまく取れるかなっていうところを考えた上で、今はああいう形になってる。これからもどんどん変わっていくと思うんですけど」
まだ“完成形”には遠いが、その探求心こそが紅林の強みだ。
構えの中でもう一つ大きな変化は、重心の意識だ。
「(打席の中で)前側で合わせていたのを後ろ側で合わせる感じです。背中側で。体重を起こすっていう。もちろん(体重移動としては)仕掛けには行くんですけど、去年まで前傾になって(突っ込んでしまって)いたのを意識して後ろ側で合わせてます」
結果的に、以前よりも自分のスウィングを出しやすくなったという。
肉体改造も進めている。これまで103kgほどあった体重は、現在は97kg前後をキープ。「1歩目とかやりやすくなってきたっていうのはあります」と守備面でも良い影響が出ている。「(前の体重には)戻したくないですね。ただ、シーズンが始まっちゃうと美味しいものもいっぱい食べちゃうんで太っちゃう(笑)」と、23歳らしい素顔も垣間見せた。 技術・体力両面での変化が見えてきた今だからこそ求められるのは、「数字」として突き抜けた結果を残すことだ。
試合後も球場に残り、黙々とマシン打撃やストレッチに励む姿が以前よりも格段に増えた。
「身体を休めるっていうのも大事だとは思うんですけど、そこはもううまく見ながらトレーニングで。でも若いんで(笑)。やっぱ今のうちにやっておかないと年取った時にしんどいと思うんで、もう今のうちに。疲れとか、正直一日寝たら取れるんで(笑)、まだ若いうちはたくさん練習したいなっていう感じでやってます。そこら辺のトレーニングは去年以上に力を入れて意識してますね。やっぱり野球にかける時間をどんどん増やしているので、そこは結果にこれからつながってくるかなっていう風に思います」
その言葉通り、紅林の取り組みは本物だ。けれど、今季にかける周囲の期待は、打率や体重管理だけでは納得しない。
毎年口にしている「20本塁打」そして来年の「WBC出場」という夢。その目標を現実に変えるには、ここからもう一段、突き抜けなければならない。
フォームを変え、身体を変え、考え方も変えてきた23歳。だが、その先にある「本当の覚醒」への階段は、まだ上に続いている。それを登りきるためのカギは、いま目の前にある。
文●どら増田&野口航志
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まだ“完成形”には遠いが、その探求心こそが紅林の強みだ。
構えの中でもう一つ大きな変化は、重心の意識だ。
「(打席の中で)前側で合わせていたのを後ろ側で合わせる感じです。背中側で。体重を起こすっていう。もちろん(体重移動としては)仕掛けには行くんですけど、去年まで前傾になって(突っ込んでしまって)いたのを意識して後ろ側で合わせてます」
結果的に、以前よりも自分のスウィングを出しやすくなったという。
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「身体を休めるっていうのも大事だとは思うんですけど、そこはもううまく見ながらトレーニングで。でも若いんで(笑)。やっぱ今のうちにやっておかないと年取った時にしんどいと思うんで、もう今のうちに。疲れとか、正直一日寝たら取れるんで(笑)、まだ若いうちはたくさん練習したいなっていう感じでやってます。そこら辺のトレーニングは去年以上に力を入れて意識してますね。やっぱり野球にかける時間をどんどん増やしているので、そこは結果にこれからつながってくるかなっていう風に思います」
その言葉通り、紅林の取り組みは本物だ。けれど、今季にかける周囲の期待は、打率や体重管理だけでは納得しない。
毎年口にしている「20本塁打」そして来年の「WBC出場」という夢。その目標を現実に変えるには、ここからもう一段、突き抜けなければならない。
フォームを変え、身体を変え、考え方も変えてきた23歳。だが、その先にある「本当の覚醒」への階段は、まだ上に続いている。それを登りきるためのカギは、いま目の前にある。
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