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ビジターチームの初回3本塁打に“史上最短飛距離”サヨナラ弾..,110年以上の歴史を誇る球場で2試合続けて新記録達成<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.06.05

推定飛距離93.8メートルの「超省エネサヨナ弾」を放ったラファエラは喜びを爆発させた。(C)Getty Images

 1912年に開場し、実に110年以上の歴史を誇るフェンウェイ・パーク。現存するMLB球団の本拠地としては最古の球場で、アメリカの国定歴史建造物にも指定されているこの古色蒼然としたボールパークで、2日続けて珍記録が達成された。

【動画】普通の球場なら平凡なライトフライなのに..ラファエラの"史上最短飛距離サヨナラ弾"はコチラ

 まずは6月3日(現地)の試合。この日レッドソックスと対戦したエンジェルスは、初回から相手先発のリチャード・フィッツに襲いかかった。

 1番のザック・ネットがいきなりレフトのグリーンモンスターを悠々と超える豪快アーチを放つと、その後も無死一、二塁と攻め立て、4番のマイク・トラウトが今度はセンターのやや左側へ推定飛距離454フィート(約138メートル)の特大3ラン。仕上げはジョー・アデルでまたもグリーンモンスターの遥か彼方へ消える一発をかっ飛ばした。

 実は、ビジターチームが初回に3ホームランを放つのは、フェンウェイでは初めて。「何であれ、これだけの歴史のある球場で新記録を作るのは特別な気分だ」とトラウト。実は、試合後に終わった後に新記録であることを知らされたのだという。
 レッドソックスも負けてはいない。4日の試合で別の"初記録"を打ち立てた。9対9の同点で迎えた9回裏、1死一塁という場面で打席にはセダン・ラファエラ。左腕ブロック・バークの94マイルの速球を振り抜くと、打球はフラフラっとライト方向へ上がった。


 普通の球場なら平凡なライトフライ。だが、フェンウェイの右翼は92.0メートルと極端に浅い。そのままスライスするように"ぺスキー・ポール"と呼ばれる右翼ポール際に飛び込み、サヨナラ本塁打となってレッドソックスが11対9で勝利した。

 この一打の推定飛距離は308フィート(93.8メートル)。15年にトラッキングデータの集計が始まって以降では最短飛距離のサヨナラ本塁打となった。

「フェアならホームランだと思った。だから、フェアのままでいてくれと願っていたよ」。ラファエラのコメントは、さすがはフェンウェイを本拠にしているチームの選手ならではのものだった。

構成●SLUGGER編集部

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