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高校野球

【夏の甲子園展望】横浜、智弁和歌山も有力候補だが2回戦から登場の健大高崎が一歩リードか――西尾典文の優勝予想<SLUGGER>

西尾典文

2025.08.04

 沖縄尚学は選抜で横浜を苦しめており、攻守にバランスの良さが光る。エースの末吉良丞(2年)は選抜からさらに大きく成長しており、下級生とは思えない安定感を誇る。打線も長打力はそれほどでもないが、機動力と小技を駆使した攻撃で得点力も高い。

 沖縄尚学と同じゾーンに入った仙台育英も安定した戦いぶりが光る。投手陣はエースの吉川陽大(3年)を筆頭に140キロを超えるスピードをマークする投手を多く揃え、安定した守備も強みだ。打線も長打は多くないが、あらゆる得点パターンがあるのも強みだ。チームのタイプとしては沖縄尚学とよく似ており、3回戦で対戦することになれば注目のカードとなるだろう。

 それに続くチームとしては夏の甲子園連覇を狙う京都国際、昨年夏の準優勝校である関東第一(東東京)、3季連続出場となる西日本短大付(福岡)、タイプの異なる複数の投手を揃えるなど選手層の厚い山梨学院(山梨)が挙げられる。

 また、優勝までは難しくても、展開次第では上位進出を狙えるダークホースとしては津田学園(三重)、聖隷クリストファー(静岡)、旭川志峯(北北海道)の3校が楽しみな存在だ。
 
 津田学園は桑山晄太朗(3年)、聖隷クリストファーは髙部陸(2年)という絶対的なエース左腕がいるのが大きい。ともにスピードだけでなく変化球、コントロールもレベルが高く、失点を計算できるのが強みだ。旭川志峯は3番ショートの億貞壮汰(2年)、4番キャッチャーの松本琉葦(2年)という野手の中心である2年生が好素材で、エースの河合悠希(3年)と2番手の大渕蒼空(3年)も安定感がある。学校名が変わって初となる勝利、さらに上位進出も狙えるだけの力はある印象だ。

 昨年は前評判が高くなかった大社(島根)が優勝候補の報徳学園を破るなど旋風を巻き起こした。今年もそんなチームが出てくることを期待したい。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

 

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