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プロ野球

【亀山つとむのパ・リーグ順位予想】忖度と期待を含めてオリックスを1位に。楽天とロッテは選手を入れ替えただけな気が…

亀山つとむ

2020.03.21

 日本ハムは中田翔の仕上がりが良く、4番が安定しているので、大崩れはしないと感じました。投手力には不安が残りますが、広い札幌ドームでは打ち合いになりにくいですからね。西川遥輝や近藤健介、大田泰示などそれなりに点が取れる流れは作れるので、上手くロースコアゲームに持ち込めば、勝機は見えてくるでしょう。

 楽天とロッテは評判が高いようですが、お互いに2、3人選手を入れ替えただけで、大きなプラスにはなっていないと見ています。もちろん、戦力はそれなりに揃っていますが、逆に言えば上位に推せるような強烈な要素があるわけでもないんです。

 涌井秀章や牧田和久、鈴木大地を獲得した楽天について、ほとんどの人がプラスの面にしか目を向けていないですよね。経験豊富な選手ですが、新しい環境に移ったんだから、不安要素は当然ありますよ。

 今シーズンはオリンピックによるリーグ中断がありますし、さらに新型コロナウイルスの影響で開幕が延期になっている。本当に選手にとって過酷なシーズンで、経験豊富なベテランですら調整が難しいんです。環境を変えた選手はなおさらですよね。

 実際に選手からは、「調整の仕方が難しい」という話を聞きます。開幕は4月10日を目指していますが、決定したわけではないので、調整が上手いベテランでさえ経験したことがない日程になるんです。

 それに、キャッチャーの人材不足も気になる点。セカンドの浅村栄斗は計算できる選手ですし、外野では辰己涼介あたりが3割近く打てば打線の迫力も出ますが、西武やソフトバンクの上に予想するのは難しいですね。
 
 楽天から美馬学を取ったロッテにしても、涌井と入れ替えただけ、という印象が強いです。それに、ここに来て鳥谷敬を補強したことからも分かるように、選手層がそれほど厚くない。荻野貴司が万全ではないのも不安材料で、戦力が1、2枚欠けた時にスケールダウンする印象があります。

 楽天もロッテも新戦力が噛み合えば上に行く可能性はあると思いますが、他球団の戦力と比較すると、やっぱりこの位置ですね。

解説●亀山つとむ

【著者プロフィール】
かめやま・つとむ/1969年生まれ、大阪府出身。現役時代は、ドラフト外で入団した阪神で俊足好打の外野手として活躍。92年にはゴールデングラブ賞も受賞した。97年の引退後は野球解説業の傍ら、少年野球チーム・枚方リトルを率いて99年にリトルリーグ・ワールドシリーズで優勝。現在は履正社医療スポーツ専門学校野球コースの特別講師、同コースのコーチも務める。
 

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