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プロ野球

【2010年代通信簿:DeNA】大学即戦力投手を指名するドラフト戦略が成功して暗黒時代から脱出

城ノ井道人

2020.06.06

 16年、2年目の石田健大、新人の今永昇太の台頭で先発陣が充実し、野手も宮崎敏郎、桑原将志らが定位置をつかむなどして戦力の底上げに成功。7月には筒香が3戦連続を含む月間6度のマルチ本塁打(いずれもプロ野球記録)と爆発するなど打線を牽引し、11年ぶりのAクラス、球団初のCS進出を果たした。

 翌17年は10年代で最も充実したシーズンとなった。打線は8月の広島戦で筒香、ロペス、宮崎が史上初の3連続本塁打によるサヨナラ勝ちを演出。3位ながら16年ぶりの勝ち越しでシーズンを終えると、CSでは阪神、広島を破る下克上で日本シリーズ進出。ソフトバンクを相手に3連敗から2連勝と意地を見せて散ったが、日本一に輝いた98年以来の大舞台にハマっ子は沸き立った。

 10年代後半の浮上を支えたのは意図が明確なドラフト戦略だ。以前は年ごとに指名傾向がブレていたが、14年から5年連続で大学生投手を1位指名する即戦力重視のドラフトを敢行。山崎(14年)、今永(15年)、濵口遥大(16年)、東克樹(17年)、上茶谷大河(18年)がいずれも1年目から結果を残したのは見事の一言だ。
 
 18年から加入したソトが2年連続で本塁打王に輝くなど打者有利の本拠地を生かした重量打線の伝統は続いているが、出塁率の低さや守備・走塁の拙さなど課題も見えてきている。個々の能力を伸ばすモチベーターから集団を機能させる指揮官へ。球団買収から10年近くに及ぶ再建プロジェクトの総仕上げとして、ラミレス監督の“次”を考える時期に来ているのかもしれない。

 それはともかく、10年代全体としての評価はどう考えるべきだろうか。ここ4~5年の歩みを見れば手放しで称賛したくもなるが、10年間の勝率.441は12球団ワースト。最も多く勝ったシーズンでも貯金わずか8では厳しい評価にならざるを得ない。20年代の総括は「よくできました」となるか注目したい。

文●城ノ井道人

【著者プロフィール】
しろのいみちと。会社勤めの後、渡米してMLB記者として全米を飛び回る。。日米問わず若手有望株への造詣が深く、仲間内で「日本版ファンタジーリーグ」を毎年、開催して次代のスター発掘に余念がない。

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