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プロ野球

もし日本のドラフトがMLBと同じ完全ウェーバー制だったら…19年ドラフトでシミュレーションしてみた

SLUGGER編集部

2020.06.11

 実際のドラフトでは森下の一本釣りに成功した広島は、他の1位候補として西や河野をリストアップしていた。ここは地元出身でもある西を指名すると考える。西も好きな球団として広島を挙げており、相思相愛ということになる。

 難しいのはロッテだ。実際には4球団との競合の末に見事、佐々木を手に入れたが、他の1位候補としてリストアップしていた選手は、ここまでにほとんど消えてしまっている。最優先補強ポイントが捕手ということを考えると、現実では2位だった佐藤都を繰り上げ指名するのではないか。

 阪神は昨年、1位から5位まですべて高校生という思い切った指名を敢行した。従ってここでも、即戦力の呼び声高い河野らではなく高校生を選ぶと仮定。U-18代表にも選ばれていた宮城を選んだ。

 佐々木の外れ1位で小深田を指名した楽天、森の一本釣りに成功したDeNA、そして石川の外れ1位で佐藤直を指名したソフトバンクは、それぞれ実際のドラフト通りとする。宮川は、現実には巨人と西武が競合して西武に入ったが、ウェーバー順なら巨人が先に指名できる。このように、強いチームには「厳しい」のが完全ウェーバー制の特徴だが、社会人トップ左腕の河野がまだ残っており、西武は望みどおりに即戦力投手を指名できたはずだ。
 
 昨年のドラフトで実際に1位指名された選手の中では、“外れ外れ1位”の堀田賢慎(巨人)が2巡目以降へ回っている。指名当時から「意外」と言われていたので、納得の結果だと言えるのではないだろうか。

 現行のドラフトでは抽選の緊張感がファンの人気を集めているが、完全ウェーバー制ならではの面白さもある。各球団は自分たちの指名順位までに残っているであろう選手が誰なのかを見極めつつ、意外な展開にも臨機応変に対応しなければならない。そこにはまた違ったドラマが生まれるのだ。

構成●SLUGGER編集部

【PHOTO】今ドラフトの目玉佐々木はロッテ、奥川はヤクルトへ!!会場ブースもお見せします!
 

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