楽天は補強もあって3位にしていますが、やはり“先発・松井裕樹”には不安もありますね。個人的には“抑え・松井”の方が良いかと思います。まだまだ先発としてのスタイルを模索している感じがしていて、彼に代わるクローザーが確立していないのも悩ましいです。その点、牧田和久が加わったのは大きいと思います。先発もロングリリーフも勝負所でのピッチングもできる牧田は、投手陣に厚みをもたらしてくれるはずです。
楽天に関しては、打線の状態が気がかりでした。新型コロナウイルス感染拡大を阻止するため、1ヵ月半近くチーム練習や球場での練習ができていなかったですからね。「大丈夫かな」と思いつつ先日、練習試合の取材に行ったのですが、いやしかしバットはよく振れているんですよね。公園で個々人が練習していたとの噂を伝え聞きますし、かなり頑張っていたんじゃないでしょうか。投手次第ではもっと上位を狙えるかもしれません。
ロッテに関して、前回は「あまり印象がない(笑)」と言いましたが、種市篤暉や二木康太など若い投手が台頭してきているのは頼もしいですよね。美馬学を補強、石川歩もいますし、先発陣の層が厚くなった印象です。
佐々木朗希に関しては、やはり前回のシート打撃を見ても素質はとんでもないです。ただ、その後にコンディション不良を訴えるなど、まだまだ身体がついてこれていないので、今年に関してはしっかり育成していく感じでしょうか。僕は160キロを投げたことがないので(笑)、実際どれだけ身体が張るのか分かりません。そこは彼だけが分かる領域として首脳陣も慎重になるでしょうね。やはり、奥川恭伸(ヤクルト)の方が現時点の完成度は上ですし、一軍デビューも早いかと思います。
オリックスは選手一人ひとりの名前を見たらかなり良いんですけど、終わってみたら……。順位が付けにくいチームの一つですよね。課題の打線強化としてメジャーで活躍してきたジョーンズを補強しました。あとは、彼がどれだけ本気でやるか次第でしょう。日本を舐めないで真摯に向き合えば、活躍できるはずです。キャンプで見た時、やはりオーラの違いを感じました。ピッチャーに関しては、山本由伸と山岡泰輔はまず間違いなく結果を残すでしょう。昨年は増井浩俊が振るわなかったですが、その分、今年に懸ける思いは強いでしょうし、実績もあるので期待したいですね。
日本ハムは……今年はどういう戦い方をするのでしょうか。昨年はショートスターターなどさまざまなオプションを試しましたが、結果を残せませんでした。清宮幸太郎が化けるのに期待したいですが、今のところ良くはないですね。
12球団で注目している選手は、佐々木朗希と奥川恭伸です。もちろんシーズン通して投げるとは思っていないですが、デビューするだけでも期待感が高まりますし、2週間に1回でもその姿を見ることができたらうれしいなと。評論家を、ファンをワクワクさせるだけのポテンシャルを感じます。
【著者PROFILE】
のむら・ひろき/1969年6月30日生まれ、広島県広島市出身。PL学園高ではエースで4番を務め、87年に甲子園春夏連覇を達成。87年ドラフト3位で横浜大洋ホエールズに指名されてプロ入りした。93年に17勝で最多勝を獲得するなど、2ケタ勝利を6度マーク。98年にはチーム最多13勝を挙げ、球団38年ぶりのリーグ優勝&日本一に貢献した。2002年に15年の現役生活を終え、引退後はコーチや解説者、評論家として活躍中。
楽天に関しては、打線の状態が気がかりでした。新型コロナウイルス感染拡大を阻止するため、1ヵ月半近くチーム練習や球場での練習ができていなかったですからね。「大丈夫かな」と思いつつ先日、練習試合の取材に行ったのですが、いやしかしバットはよく振れているんですよね。公園で個々人が練習していたとの噂を伝え聞きますし、かなり頑張っていたんじゃないでしょうか。投手次第ではもっと上位を狙えるかもしれません。
ロッテに関して、前回は「あまり印象がない(笑)」と言いましたが、種市篤暉や二木康太など若い投手が台頭してきているのは頼もしいですよね。美馬学を補強、石川歩もいますし、先発陣の層が厚くなった印象です。
佐々木朗希に関しては、やはり前回のシート打撃を見ても素質はとんでもないです。ただ、その後にコンディション不良を訴えるなど、まだまだ身体がついてこれていないので、今年に関してはしっかり育成していく感じでしょうか。僕は160キロを投げたことがないので(笑)、実際どれだけ身体が張るのか分かりません。そこは彼だけが分かる領域として首脳陣も慎重になるでしょうね。やはり、奥川恭伸(ヤクルト)の方が現時点の完成度は上ですし、一軍デビューも早いかと思います。
オリックスは選手一人ひとりの名前を見たらかなり良いんですけど、終わってみたら……。順位が付けにくいチームの一つですよね。課題の打線強化としてメジャーで活躍してきたジョーンズを補強しました。あとは、彼がどれだけ本気でやるか次第でしょう。日本を舐めないで真摯に向き合えば、活躍できるはずです。キャンプで見た時、やはりオーラの違いを感じました。ピッチャーに関しては、山本由伸と山岡泰輔はまず間違いなく結果を残すでしょう。昨年は増井浩俊が振るわなかったですが、その分、今年に懸ける思いは強いでしょうし、実績もあるので期待したいですね。
日本ハムは……今年はどういう戦い方をするのでしょうか。昨年はショートスターターなどさまざまなオプションを試しましたが、結果を残せませんでした。清宮幸太郎が化けるのに期待したいですが、今のところ良くはないですね。
12球団で注目している選手は、佐々木朗希と奥川恭伸です。もちろんシーズン通して投げるとは思っていないですが、デビューするだけでも期待感が高まりますし、2週間に1回でもその姿を見ることができたらうれしいなと。評論家を、ファンをワクワクさせるだけのポテンシャルを感じます。
【著者PROFILE】
のむら・ひろき/1969年6月30日生まれ、広島県広島市出身。PL学園高ではエースで4番を務め、87年に甲子園春夏連覇を達成。87年ドラフト3位で横浜大洋ホエールズに指名されてプロ入りした。93年に17勝で最多勝を獲得するなど、2ケタ勝利を6度マーク。98年にはチーム最多13勝を挙げ、球団38年ぶりのリーグ優勝&日本一に貢献した。2002年に15年の現役生活を終え、引退後はコーチや解説者、評論家として活躍中。