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プロ野球

【ヤクルトの開幕1ヵ月診断】ブルペンの充実は5年前の優勝を思わせる。2番・山田の復調、村上の後を打つ5番がカギに

勝田聡

2020.07.21

●マイナス要素
・新外国人イノーア

 一方で先発投手陣が苦しんでいる。QS数はセ・リーグワーストタイと、先発が試合を作れていない。とくにイノーアが4試合の登板でQS0と練習試合までの好投が見られないのは気がかりだ。今シーズンは6連戦が続くこともあり、中継ぎ陣の負担は例年以上に大きくなるため、先発が少しでも多くのイニングを消化することが求められる。当初はカード頭の火曜日の先発を任されていたほど、期待値の高かったイノーアの復調が、先発そして中継ぎと投手陣全体の鍵を握りそうだ。
 
●今後の展望・キーマン
・村上をプロテクトする5番打者&“最強”山田の復調

 今後、混セを勝ち抜くためには、村上の後ろを打つ「5番打者」がより重要になってくる。現時点では比較的好調な西浦直亨や山崎晃大朗が務めているものの、シーズンを通して結果を残すことができるかは未知数。必ずしも打者を固定する必要はないが、5番には村上との勝負を避けられないようにする勝負強さや、嫌らしさがほしい。

 そしてなんといっても山田哲人の復調だ。坂口智隆、青木宣親、村上と結果を残している中で、“あの”山田が打率.235、4本塁打、5盗塁、OPS.797と物足りない数字が並んでいる。高津臣吾監督の構想の中でも目玉の一つであった「2番・山田哲」が機能すれば、得点力は格段に上がる。

 思い返せば2015年にリーグ優勝を果たした際も、「2番・川端慎吾」がはまり、バーネットや秋吉亮(現・日本ハム)といった鉄壁の中継ぎ陣を擁していた。ここまでの戦いぶりを見ると、中継ぎ陣は昨シーズンと比べて立ち直りつつある。そこに村上をプロテクトする5番、そして2番・山田哲の復活が加われば、上位争いからの優勝も見えてくる。

取材・文●勝田聡

【著者プロフィール】
かつた・さとし/1979年生まれ、東京都出身。人材派遣業界、食品業界で従事し30代後半で独立。プロ野球、独立リーグ、MLBなど年間100試合ほど現地観戦を行っている。2016年から神宮球場でのヤクルト戦を全試合観戦中。

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