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プロ野球

【パ・リーグ投手三冠ランキング】トップには“昭和の豪傑”たちが君臨。元メジャーリーガー2人もランクイン

藤原彬

2020.07.30

 野茂と松坂はメジャー移籍までのわずかな期間(5年/8年)で主要3部門を9回ずつ獲得した。代名詞のフォークで打者をきりきり舞いさせた野茂は、近鉄入団1年目から最高勝率も含めた投手四冠だけではなく、史上唯一となるMVP、沢村賞、新人王のトリプル受賞。その後は最多勝と最多奪三振のタイトル獲得を4年連続まで伸ばし、同期間中は毎年、投球回と与四球でもリーグ最多を記録するなど豪快そのもののピッチングだった。海を渡ってからもメジャーで“トルネード”旋風を巻き起こした。

“平成の怪物”として大きな注目を浴びながら西武に入団した松坂も、インパクトの大きさでは負けていない。155キロの速球を投じて片岡篤史(日本ハム)から三振を奪ったデビュー戦を皮切りに、高卒1年目の99年から3年連続の最多勝。当初は荒々しかった投球は年を追うごとに研ぎ澄まされ、2003年からは2年連続で最優秀防御率を獲得した。
 
 5位の村田は野茂や松坂と対照的に遅咲きで、代名詞の“マサカリ投法”とフォークを身につけたことで、プロ入り9年目の76年に飛躍。奪三振を前年の2倍近くとなる202個まで増やしてタイトル獲得に結び付けた。82年に右ヒジを故障するも、翌83年に当時まだ一般的でなかったトミー・ジョン手術を受けて復活。89年には40歳にして最優秀防御率のタイトルを獲得し、引退後も50代で時速145キロを投げたことでも話題を集めた。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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