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プロ野球

重圧から解放された愛すべき“野球小僧“「ボーア劇場」に高まる期待

市川いずみ

2020.08.02

 数字は正直なもので、対左腕に関してはその後27打席凡退。ようやく長いトンネルを抜けたのが7月1日の中日戦だ。2対6で迎えた9回表に岡田俊哉の左腕から投じられたスライダーを振りぬいた。打球は右翼席に飛びこみ、38打席目にして来日初アーチ。それもアレルギーとまで揶揄された左腕から、その後の活躍のきっかきとなる大きな意味ある1本を放った。

 また、9日には巨人のメルセデス、11日にはDeNAの今永昇太と好左腕から連発。悪いイメージを払拭した。「レベルスイングできている」と掛布雅之氏は関西の情報番組でボーアの打撃を評価。このあたりから“ファイアボールポーズ”をカメラ目線で披露するなど、明らかに野球を楽しんでいる様子がうかがえた。
 
 4番のプレッシャーから解放されたかのように17日には積極走塁に、守っては巨体で横っ飛び捕球。ユニホームを泥だらけにしながらまるで少年のようにグラウンドを駆け回っている。一生懸命な姿に心を掴まれているのは私だけではないはずだ。お尻を痛めちゃうあたりもかわいらしくも思えてくる。

 それもチームの成績が、7月は14勝8敗2分と一気に借金を返済した余裕があるからに他ならない。ボーアの7月の打率は.265ながら本塁打は7本放った。間違いなくチーム浮上に一役も二役も買っている。おちゃめで陽気なスラッガー、日本の暑さに負けず8月もファンを微笑ませてくれるような「ボーア劇場」に期待したい。

取材・文●市川いずみ

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