▼アスレティックス(西地区1位)vsホワイトソックス(中地区3位)
攻撃力だけなら、その差は歴然だ。リーグ2位の19本塁打を放ち、打点王を獲得したホゼ・アブレイユを中心に、2ケタ本塁打が5人のホワイトソックスは、96本塁打がリーグトップ。306得点は同2位だ。それに対してアスレティックスは71本塁打(9位)と274得点(8位タイ)。マット・チャップマン(10本)が故障中で、2ケタ本塁打の打者はマット・オルソン(14本)しかいない。
ただ、チーム防御率はアスレティックスがリーグ4位の3.77、ホワイトソックスが同5位の3.81と、投手力は甲乙つけ難く、ロースコアの展開になれば勝負はわからない。特にアスレティックスはリーグ2位の14セーブを挙げたクローザー、リアム・ヘンドリクスを筆頭に、救援防御率はリーグベストだ。アスレティックスが継投で接戦を制すのか、それとも打線の爆発力でホワイトソックスが圧勝するのか……両チームともに、いかに強みを発揮するかが勝敗を分ける。
▼ツインズ(中地区1位)vsアストロズ(西地区2位)
昨年はアストロズがOPSリーグトップ、ツインズも2位とどちらも強力打線が売りのチームだったが、今季はツインズがリーグ8位、アストロズが9位とどちらもレベルダウンしてしまった。むしろ今季、ツインズは投手陣が強み。中でも初戦に先発する前田健太は、地区優勝の立役者と言っても過言ではない。また、全試合をホームで開催するツインズは、本拠地で24勝7敗と強いのも明るい材料だ。
一方、アストロズはシーズン負け越し。しかも、前年のサイ・ヤング賞投手ジャスティン・バーランダーと、新人王ヨーダン・アルバレスを欠く。ただし、17年の世界一メンバーであるアレックス・ブレグマンやジョージ・スプリンガー、プレーオフに6度出場しているベテラン投手ザック・グレインキーをはじめ、ポストシーズンの経験が豊富な選手が揃っているだけに、決して侮ることはできない。それに、ツインズは04年からポストシーズン16連敗の史上ワースト記録を継続中で、油断すると手も足も出ずに敗退ということになりかねない。
文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
【PHOTO】スター選手が勢ぞろい! 2020MLBプレーヤーランキングTOP30
攻撃力だけなら、その差は歴然だ。リーグ2位の19本塁打を放ち、打点王を獲得したホゼ・アブレイユを中心に、2ケタ本塁打が5人のホワイトソックスは、96本塁打がリーグトップ。306得点は同2位だ。それに対してアスレティックスは71本塁打(9位)と274得点(8位タイ)。マット・チャップマン(10本)が故障中で、2ケタ本塁打の打者はマット・オルソン(14本)しかいない。
ただ、チーム防御率はアスレティックスがリーグ4位の3.77、ホワイトソックスが同5位の3.81と、投手力は甲乙つけ難く、ロースコアの展開になれば勝負はわからない。特にアスレティックスはリーグ2位の14セーブを挙げたクローザー、リアム・ヘンドリクスを筆頭に、救援防御率はリーグベストだ。アスレティックスが継投で接戦を制すのか、それとも打線の爆発力でホワイトソックスが圧勝するのか……両チームともに、いかに強みを発揮するかが勝敗を分ける。
▼ツインズ(中地区1位)vsアストロズ(西地区2位)
昨年はアストロズがOPSリーグトップ、ツインズも2位とどちらも強力打線が売りのチームだったが、今季はツインズがリーグ8位、アストロズが9位とどちらもレベルダウンしてしまった。むしろ今季、ツインズは投手陣が強み。中でも初戦に先発する前田健太は、地区優勝の立役者と言っても過言ではない。また、全試合をホームで開催するツインズは、本拠地で24勝7敗と強いのも明るい材料だ。
一方、アストロズはシーズン負け越し。しかも、前年のサイ・ヤング賞投手ジャスティン・バーランダーと、新人王ヨーダン・アルバレスを欠く。ただし、17年の世界一メンバーであるアレックス・ブレグマンやジョージ・スプリンガー、プレーオフに6度出場しているベテラン投手ザック・グレインキーをはじめ、ポストシーズンの経験が豊富な選手が揃っているだけに、決して侮ることはできない。それに、ツインズは04年からポストシーズン16連敗の史上ワースト記録を継続中で、油断すると手も足も出ずに敗退ということになりかねない。
文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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