また、投手陣は毎年のようにブルペンを酷使して使い潰しているので、リリーフ投手の補充も必要だ。永井智浩編成育成本部長の甥にあたる平内龍太（亜細亜大）、地元の益田武尚（北九州市立大）など縁のある選手の指名が予想される。川瀬晃の弟である堅斗（大分商）も好素材として注目されており、入団すれば話題になるのは確実だ。
  　年齢分布図を見ると、内野手の年齢層が高いくらいで、それ以外はバランスに関しては問題ない。あとはチームのニーズに適した選手を指名し、うまく育て上げることが求められる。近年のホークスは、育成枠から多くの才能が生まれる一方、支配下ドラフトの上位指名に関しては必ずしも思うように成功していない側面もある。その意味でも今年の戦略には注目が集まる。

【表】ソフトバンク ポジション別年齢分布

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』（いずれも言視舎）。