個人的に、投手の「最速」はその選手のポテンシャルだと思っている。ただ、最大値でその数字を叩き出すだけの能力を持っているとしても、どういうタイプの投手なのかを考慮しなければいけない。たとえば、154キロがMAXであっても、本来の投球スタイルはコーナーワークで勝負する投手であるという風な捉え方をするべきだろう。しかし、往々にして世間はそう受け止めてくれない。
しかも、選手本人がプロ入り後にアマ時代の球速をひきずってしまうケースが少なくない。「あの頃と同じ球を投げなければいけない」という思いが焦りにつながり、輝きを失っていく。そんな投手を何人も見てきた。これはメディアにも声を大にして言いたいのだが、最速表示と同じくらい、いや、それ以上にその投手の本来のスタイルを伝えることが重要なのではないか。
「最近の球場のスピードガン、速いですよね。数キロ増しに感じますけど、あれはピッチャーをダメにしていると思う。本来のピッチングを見失う選手が増えている」
11年前に称賛を受けた記事では、冒頭にあるアマチュア指導者のコメントを紹介した。
2020年になった今、その指導者の指摘は確信に近いものになっている。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
【PHOTO】ファンの心を鷲掴み!イケメンプロ野球選手を厳選!
しかも、選手本人がプロ入り後にアマ時代の球速をひきずってしまうケースが少なくない。「あの頃と同じ球を投げなければいけない」という思いが焦りにつながり、輝きを失っていく。そんな投手を何人も見てきた。これはメディアにも声を大にして言いたいのだが、最速表示と同じくらい、いや、それ以上にその投手の本来のスタイルを伝えることが重要なのではないか。
「最近の球場のスピードガン、速いですよね。数キロ増しに感じますけど、あれはピッチャーをダメにしていると思う。本来のピッチングを見失う選手が増えている」
11年前に称賛を受けた記事では、冒頭にあるアマチュア指導者のコメントを紹介した。
2020年になった今、その指導者の指摘は確信に近いものになっている。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
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